人魚の涙 天使の翼

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  • サイズ B6判/ページ数 183p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784072364123
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

自分がうまくできるのは、万引きとキスとダンスだけだと信じているティーンエイジャーの少女エコーが主人公。完璧で美しい天使のような母親、妻だけしか目に入らない父親。エコーは、愛しあう両親からひとりだけ疎外されているように感じている。愛されているという実感を味わえず、自分に自信がもてない彼女は、なんとか心の空虚を満たそうと試行錯誤するのだが・・・。空回りするだけの自分自身がいやで、別の人間に生まれ変わりたいと願いつづけるエコー。けれど、傷ついた天使や、健康おたくの吸血鬼、重い病をわずらう美少女、娘の命を助けるためにすべてを犠牲にした男、都会のなかでどんどん堕ちていくだけの女友達――それぞれ事情を抱えた人々と出会い、痛みを共有し、さらに父親の死を経験したことで、少しずつ、自分自身を受け入れて、自分のなかに愛情を見出せるようになっていく・・・。成長した彼女が、地下鉄の駅で、傷ついた天使に再会したとき――奇跡は起きた。自分自身と愛情を捜し求めた少女がそれを見つけるまでの成長物語が、LAの詩人と呼ばれる著者ならではの透明感ある語り口で、美しく、かつクールにつづられる。甘くせつない現代のフェアリーテイル。

内容説明

完璧で美しい天使みたいな母親と、そんな妻しか目に入らない父親。愛されているとも思えず、家族のなかでひとり、孤独感と劣等感にさいなまれている小鬼のような少女エコー。むなしく日々を送りつづけるエコーが出会ったのは、背中にぼろぼろの翼をくっつけた少年だった―。全米ベストセラー『ウィーツィ・バットブックス』の著者が、すべての女性に送る新たなGIRL’Sバイブル。

著者等紹介

ブロック,フランチェスカ・リア[ブロック,フランチェスカリア][Block,Francesca Lia]
L.A.タイムズのベストセラー作家。1989年、『ウィーツィ・バット』で鮮烈なデビューを飾り、全米の若者から熱烈な支持を得つづけている。ロサンゼルス在住

金原瑞人[カネハラミズヒト]
法政大学教授・翻訳家

小川美紀[オガワミキ]
翻訳家
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

23
訳文が普通の言葉なのだけれどまるで詩みたい。家庭の中で愛を感じられない孤独な少女が遂に幸せをつかむまで。2018/01/24

冬見

22
「わたしがうまくできるのは、万引きとキスと踊りだけ。」完璧で美しい天使みたいな母親と、そんな彼女しか見えない父。そんな家で孤独を深める小鬼のような少女エコーはある日、背中にぼろぼろの翼をくっつけた少年に出会う。様々な人たちの人生が絡み合い、色とりどりの物語を見せる。短編小説かと思ったら連作短編で、連作短編だと思ったら一つの物語だった。人の人生は一つの物語で、人と関われば連作小説になって、けれどやっぱり辿り着いた「ここ」から世界を見渡せばそれは一つの物語なのだろう。スモークとエデンの物語が好きだった。2018/02/08

りっとう ゆき

6
よかった。幻想的でもあり現実的でもあり。ストーリーが絡み合って一つになる。主人公始め、登場人物たちの痛みがひりひりするし、辛いけど、すごく心を動かされる作品。2022/07/31

vertigo

6
好きな作家ではあるんだけど、うーん。ブロック作品のなかではあまり…なぜかこの前読んだ「燃えるスカートの少女」を思い出していた。いつも胸に迫ってくるあの煌めきとセンチメントのバランスが今回はあまり気持ちよくない感じ。骸骨を抱えた美しい悪女として描かれたLAの荒涼感がちょっとソープオペラに寄り過ぎた感じがする。2012/01/24

azimuth

5
ブロックの少女たちは性を超越してなお少女だ。そこがたまらなく好き。2010/08/11

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