サブリエル―冥界の扉

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  • サイズ A5判/ページ数 470p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784072331125
  • NDC分類 K933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

大死霊に捕らえられた父親を助け出すために、18歳のサブリエルは単身、古王国に乗りこんだ。冥界から蘇った死霊たちがはびこる古王国で彼女を待ち受けていた運命とは――。

チャーター魔術が栄える古王国。そこでは長年、魔術師たちの力によって、冥界から蘇ろうとする死霊たちが滅ぼされ、平安が保たれていた――はずだった。が、ここ数年、古王国とのあいだの壁を越えて、死霊たちが隣国のアンセルスティエールに出没するようになった。壁を越えて古王国に入っていった偵察隊は二度と戻らなかった。古王国の人間を見かけることがどんどん少なくなっていった。古王国で、冥界で、なにかが起こっている――。何者かが裏で糸を引いて大死霊たちを蘇らせ、死霊たちを操っているのだ。サブリエルは、アンセルスティエールの寄宿学校で学んでいる18歳。一見ふつうの少女だが、父親のアブホーセンは古王国で最も力のある魔術師で、彼女にも優秀な魔術師としての力が備わっている。古王国で治安に務めている父と会えるのは満月の夜だけ。父親の「影」が真夜中にやってきて、魔術の手ほどきをしてくれるのだ。だが、その夜、「影」はやってこなかった。代わりにきたのは真っ黒な人型をした化け物。化け物は父の剣と魔術の道具を届けにきたのだった。父の身になにかが起きたに違いない――サブリエルは単身、古王国に乗りこむことを決意する

内容説明

古王国―アンセルスティエールの人間にとっては、その名を聞くだけで恐ろしいところ。そこでは、魔術がさかえ、死霊が徘徊し、冥界への扉が常に開かれている。古王国との『壁』に好んで近づく者はいない。古王国出身のサブリエルは、アンセルスティエール側の『壁』近くにあるワイヴァリー学院の寮に五歳のときから入れられ、十三年間、親と離れて暮らしていた。母は、彼女を産み落としたときに亡くなった。父のアブホーセンは古王国きっての魔術師で、蘇ろうとする死霊たちに永遠の死を与える務めを果たしている。その父が、サブリエルの卒業が間近にせまった今、失踪した。サブリエルのもとには、彼の剣と魔術の道具が、不吉な化け物の手によって届けられた。聞けば、ここ数年、『壁』の付近に出没する死霊の数が激増し、『壁』のむこう側で暮らす人々の姿がぷっつり見えなくなったという。古王国でなにかが起こっている―サブリエルは父を捜しに、単身、『壁』のむこう側に旅立った。1995年オーストラリア・ファンタジー大賞受賞、1997年度米国図書館協会ベストブック選定。

著者等紹介

ニクス,ガース[ニクス,ガース][Nix,Garth]
1963年オーストラリア、キャンベラ生まれ。キャンベラ大学卒業後、編集者となるが、その後、ヨーロッパ、中近東、アジアを放浪。マーケティング・コンサルタント、出版エージェントを経て、現在にいたる。本書は、オーストラリアで出版されるや大反響を呼び、オーリアリス賞のファンタジー部門とヤングアダルト小説部門の両方で大賞を獲得、アメリカをはじめ世界で高い評価を得た。古王国記シリーズ三部作の次作にあたる『Lirael』も、出版直後、ディトマー賞を受賞した

原田勝[ハラダマサル]
1957年生まれ。東京外国語大学卒業後、埼玉県在住
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