出版社内容情報
ベーチェット病で光を失い、娘の顔も知らない父。その病気は、シルクロードにそって発症するため「シルクロード病」ともいわれる。父と娘、その恩師の感動の物語
目次
第1部 目が見えない貴重な体験を生かして(朝、目が覚めると、視界の真ん中に黒い点が…;ベーチェット病と診断。それは新たな苦しみの始まりだった ほか)
第2部 お父さんの失明は私が治してあげる(「お医者さんになって、お父さんの目を治してあげる」;いつも家族そろって出かける、貴重な体験をした ほか)
第3部 シルクロード病(ベーチェット病)の謎を追って(眼科医として目と心の痛みの治療がしたい;日本では北東部に多く、南西にいくにつれ少なくなる ほか)
著者等紹介
西田朋美[ニシダトモミ]
1966年、大分市生まれ。1985年、福岡県立修猷館高校卒。1991年、愛媛大学医学部卒。1995年、横浜市立大学大学院医学研究科卒。1996年から1998年まで、アメリカ。ハーバード大学医学部スケペンス眼研究所留学。帰国後、横浜市立大学医学部眼科教室に在籍。現在、関連病院で勤務中。2000年、第1回国際シルクロード病(ベーチェット病)患者の集い組織委員会事務局長
西田稔[ニシダミノル]
1932年、北九州市生まれ。1950年、福岡県立山田高校卒。1956年、大分大学経済学部卒。同年、福岡県小倉市役所(現、北九州市小倉区役所)に就職。1957年、ベーチェット病発症。その後、入退院を繰り返し失明。1961年、国立東京光明寮入所。1963年、日本社会事業大学専修科入学。1964年、光明寮、専修科同時卒業。同年、大分県立盲学校教員。1972年、国立福岡視力障害センター教官。1984年、同センター教務課長。1992年、退職。1994年から1998年まで国立身体障害者リハビリテーションセンター講師。2000年、第1回国際シルクロード病(ベーチェット病)患者の集い組織委員会副会長
大野重昭[オオノシゲアキ]
1944年、函館市生まれ。北海道大学医学部卒。1970年、北海道大学医学部眼科学講座入局。1989年、横浜市立大学大学院医学部眼科教授。2000年、北海道大学大学院医学研究科病態制御学専攻感覚器病学講座視覚器病学分野教授。北海道大学医学部眼科講座勤務中から外眼部疾患や網膜ぶどう膜炎、ベーチェット病の臨床、研究に従事。なかでもベーチェット病の発症機構、免疫病態、分子遺伝学、免疫療法の開発に取り組んできた。ベーチェット病の分子遺伝学的、医学人類学的研究のため、これまでにシルクロード周辺諸国を中心に世界55カ国を歴訪。ベーチェット病を別名『シルクロード病』と命名。1996年から厚生省厚生科学研究『ベーチェット病調査研究班』班長。1998年、国際眼炎症学会理事長に就任。主な著書に『ぶどう膜炎』(金原出版)、『結膜クリニック』(医学書院)、『眼の感染・免疫疾患』(メジカルビュー社)、『アトピー性皮膚炎と眼』(中山書店)、『ぶどう膜炎』(医学書院)、『標準眼科学』(医学書院)など
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