出版社内容情報
20年におよぶアジア旅行の経験をもとに、訪れる人の心を癒すアジアの気と知恵と活力、アジアン・マインドを紹介。
目次
1 空白の旅を求めて
2 転がる死
3 ビールと醤油と女
4 アジア的合理主義
5 アジアが癒す
6 アジアに浸る
7 とろけるような優しさ
8 カニと戯れる赤道の浜
9 貧乏旅行ライター
10 何もなくても生きていける
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
高木正雄
3
下川さんが自分自身についてはじめて書いた本だという。前妻の話はこの後の作品で何度も出てくるが、本作を先に読んだ方がいいだろう。ギクシャクした生活とタイの繋がりについてもよくわかる。バンコクでの下宿先の描写はほんわかしていて面白かった2025/03/18
kei0x
0
「深夜特急」を彷彿させるような雰囲気はあるが、逆に、構成や文体が稚拙なところが有り、下川氏がアジアの沢木耕太郎になりきれない二番煎じ的な面も垣間見え、少し残念である。 思うに、紀行ものや旅行ものは、「こんな珍しいことがあった」「ここが凄い」という面を強調した安っぽい本は、読者に感情の揺さぶりを与えることも無いため、すぐに消える。低俗なライターの多いアジア系ライターのなかでは、下川氏は、それだけに収まらない文章を作る人間なのだが、残念ながら、この本は感情を揺さぶる域には届いていない。2014/10/10