講談社選書メチエ<br> 負債と贈与の経済学 商品に抗するアナキズム

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負債と贈与の経済学 商品に抗するアナキズム

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  • サイズ 46判
  • 商品コード 9784065461532
  • Cコード C0310

出版社内容情報

給料は上がらず、物価や社会保険料は上がり続けている。将来の年金はあてにできず、「老後二〇〇〇万円問題」は個人の資産運用の問題にすり替えられた。こうした経済的な不安のみならず、私たちは人間関係での疲弊に、そして地球環境の破壊に直面している。だが、これらは無関係ではなく、すべてが絡み合った「複合的な危機」としてある。本書は、この息苦しさの正体を求めて「資本の統治」のメカニズムを探究する。
「資本の統治」は「負債」によって私たちを未来(返済)に縛りつけるばかりか、人間社会の基盤だったはずの「贈与」の回路を破壊する。この絶望的な状況からいかにして逃れられるのか。本書は「資本主義の終焉か、人間の終焉か」の二者択一を否定し、「資本主義の終焉も、人間の終焉も」という視座を提示する。その具体的な方法は、「負債」の論理に「贈与」の論理を対抗させること、そして「価値」のシステムそのものを問い直すことである。その先に「反・資本主義」ではなく「資本の統治を免れる」という道が拓かれる。
今こそ必要な可能性を提示する根源的思索。

[本書の内容]
序 論 転換点としての新自由主義
エコロジーの前景化/三つの「自然」/社会生態学的体制の変遷/複合的な危機/「資本主義の終焉か、人間の終焉か」……
第一章 資本の統治術と価値形態論
資本の命法/現代の貧困/マルクスの貧困観/統治術としての経済/不可視の価値空間……
第二章 〈あいだ〉のフェティシズム――理論と実践をつなぐ
非物質化時代の疎外と物象化/グレーバーとラトゥール/疎外・物象化・物神崇拝/準主体/「同一性」の製作……
第三章 負債に抗する贈与
資本の統治から人間の経済へ/金融経済と負債人間/人間の経済の狂気/人間の経済に兆す負債/貨幣の二元性……
第四章 資本主義の終焉も、人間の終焉も
ポスト・ヒューマニズムと資本主義批判/シニシズムと人間中心主義/来たるべき人間と類似性/始まりのコミュニズム/国家に抗する社会……
第五章 価値表現の方法を変えよ
等しい(等価性)と似ている(類似性)/労働価値説から行為の価値論へ/虚偽意識と部分的意識/モノと想像力/物神崇拝と贋金づくり……
第六章 国家と資本の弁証法
ジョヴァンニ・アリギの「段階論」/金融拡大と生産拡大/乱流の資本主義/市場経済と資本主義/領土主義的戦略と資本主義的戦略……
第七章 商品に抗するアナキズム
プルードンとマルクス/敵対か共存か/連合から連盟へ/諸国家連邦へ/純粋贈与の不可視性……
結 論 何もしない
ふたたび「資本の統治」とは?/アテンション・エコノミーに抗する無為/あらぬ方向への再参与/逸脱する自然/エピクロス主義への逸れ……


【目次】

序 論 転換点としての新自由主義
1 エコロジーの前景化/2 三つの「自然」/3 社会生態学的体制の変遷/4 複合的な危機/5 「資本主義の終焉か、人間の終焉か」/6 「金融化」と「負債経済」/7 「人間の終焉」とポスト・キャピタリズム/8 「人間の解剖が猿の解剖の鍵である」とは?/9 「アルカイックなもの」の再評価/10 「反資本主義」だけでよいのか?/11 資本の統治を免れる/12 本書の構成

第一章 資本の統治術と価値形態論――価値とは権力である
1 資本の命法/2 現代の貧困/3 マルクスの貧困観/4 統治術としての経済/5 不可視の価値空間/6 自己統治術としての価値表現/7 貨幣の主権をおいこす資本の統治/8 資本の統治から事物の政治へ

第二章 〈あいだ〉のフェティシズム――理論と実践をつなぐ
1 非物質化時代の疎外と物象化/2 グレーバーとラトゥール/3 疎外・物象化・物神崇拝/4 準主体/5 「同一性」の製作/6 フェティッシュの連なり/7 アナキズム・フェティシズム・リヴァイアサン

第三章 負債に抗する贈与――経済にはりついたモラル
1 資本の統治から人間の経済へ/2 金融経済と負債人間/3 人間の経済の狂気/4 人間の経済に兆す負債/5 貨幣の二元性/6 貨幣の起源としての名誉計算/7 金属・奴隷・資本主義/8 葛藤するモラル/9 負債と資本主義

第四章 資本主義の終焉も、人間の終焉も――可塑的分人と類似性の世界へ
1 ポスト・ヒューマニズムと資本主義批判/2 シニシズムと人間中心主義/3 来たるべき人間と類似性/4 始まりのコミュニズム/5 国家に抗する社会/6 アナキズムの可能性

第五章 価値表現の方法を変えよ――行為の価値論に向けて
1 等しい(等価性)と似ている(類似性)/2 労働価値説から行為の価値論へ/3 虚偽意識と部分的意識/4 モノと想像力/5 物神崇拝と贋金づくり/6 価値表現の方法を変えよ

第六章 国家と資本の弁証法――資本主義の起源と行方
1 ジョヴァンニ・アリギの「段階論」/2 金融拡大と生産拡大/3 乱流の資本主義――始まりの高等金融/4 市場経済と資本主義/5 領土主義的戦略と資本主義的戦略/6 後進国の戦略/7 前進と後退(交替)/8 日本資本主義の失敗と中国市場経済の台頭/9 世界経済から世界帝国へ/10 文明の交替史観

第七章 商品に抗するアナキズム――資本の統治を免れる
1 プルードンとマルクス/2 敵対か共存か/3 連合から連盟へ/4 諸国家連邦へ/5 純粋贈与の不可視性/6 「日常の底流政治」の功罪/7 純粋贈与の可能性/8 測定と飼い馴らし/9 「プチブル的」な価値表現

結 論 何もしない
1 ふたたび「資本の統治」とは?/2 アテンション・エコノミーに抗する無為/3 あらぬ方向への再参与/4 逸脱する自然/5 エピクロス主義への

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