講談社選書メチエ 845<br> 考えを創る、考えを伝える

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講談社選書メチエ 845
考えを創る、考えを伝える

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  • サイズ 46判/ページ数 208p
  • 商品コード 9784065445556
  • Cコード C0304

出版社内容情報

ChatGPTをはじめとする生成AIの劇的な進化と普及によって、教育の現場にも、日々働く現場にも大きな変化が生じています。大学では課題として出されるレポートの執筆、会社では新しいプロジェクトのプレゼン資料の作成など、その人の「考えを創る」力と「考えを伝える」力が試される場面で、AIの活用は避けようもなく進んでいることを誰もが実感しているでしょう。考えを創り、伝える力より、有効にAIを活用する力のほうが評価される時代が確実に訪れているようです。
この現実に対して、著者はそれでも考えを創り、伝える力は重要だと主張します。その理由は端的で、「AIが示した考えの正当性を判断できるのは、あなた以外にはいない」からです。そして、その力を手に入れるための具体的な方法が本書で示されます。
自分独自の考えを「創る」力とは、「対+ミルクの力」です。異なる果物にミルクを加えて混ぜ合わせることでおいしいミックスジュースができるように、異なる視点から物事を見ることで「対」を立て、それをミックスジュースのように統合すること。対をどのように立てるのか、統合するとは何のことなのかを具体例とともに知ることができます。
そうして創られた考えを「伝える」ことは、「論証」と「論述」で構成されます。自分の考えが正しいものであることを証明するのが「論証」の力で、それは「主張+論拠+エビデンス」の三つ組みによって実現されます。その論証を相手が理解し、納得できる形で言葉にすることが「論述」の力で、これは「序→展開→むすび」という基本的な流れを理解することで実現できます。
本書では、著者が教育現場で体験した事例を紹介することで、学生たちが考えを創り、伝える力を手にしていく様子を追体験することができます。著者が示す方法は具体的かつ段階的なものです。実際にコピーして記入できる練習シートも掲載しました。
AIの進化・普及に抗うことはできないでしょう。しかし、考えを創る作業がなされればなされるほど、「対を据える作業をしなくなり、対への興味が失われて、他の見解や考え方に対する配慮も欠くようになる」と著者は警鐘を鳴らします。私たちの世界をどんな世界にするのかは、私たちが考え、伝え、共有していくものでしょう。そのための力をそもそももっていなければ、活用することもできません。今この時代だからこそ、本書で自分の根本となる力を手にしていただきたいと願って本書をお届けします。

[講義の概要]
プロローグ あなたは自分の考えをもっていますか
第I章 考えを創る――ミックスジュースの喩え
第II章 論 証――「なぜリンゴなの?」という問い
第III章 論 述――レシピのように
第IV章 考えを伝える
エピローグ AI時代の思考のレッスン


【目次】

まえがき

プロローグ あなたは自分の考えをもっていますか

第I章 考えを創る――ミックスジュースの喩え
1 「対+ミルクの力」の技法
2 「対+ミルクの力」の訓練

第II章 論 証――「なぜリンゴなの?」という問い
1 「なぜリンゴなの?」という問いの技法
2 「なぜリンゴなの?」という問いの訓練

第III章 論 述――レシピのように
1 レシピの技法
2 レシピの訓練
3 論述の添削指導例

第IV章 考えを伝える
1 考えを伝える技法
2 考えを伝える訓練

エピローグ AI時代の思考のレッスン
1 AIと論述
2 考えを創る訓練の欠如によって失われていく力
3 考えを創る訓練の大切さ

文献一覧
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ

122
考えることではなく考えを創ること。他人の考えをコピーするだけではない。どうしようか、解決策は何かと考えるだけで終わらず、疑問と経験値から湧いてくる閃きを混ぜ合わせた新たな視点を得ることが大事。複数の果物を入れたミックスドリンクの美味しさを増すミルクのような存在になるための思考。無数の星の中からつなぎ合わせて星座が生まれるように、私たち自身の知りたいという欲求は多角的に考え続けていればいつか結び付き光射す。AI依存が加速する社会で意識して訓練しなければ思考は必ず衰えることに危機感を覚えている人は多いだろう。2026/07/10

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