出版社内容情報
批評家・加藤典洋とは、何者だったのか。
これから僕が語るのは、一人の「先生」と過ごした14年間の日々と思考の軌跡である。
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「著者と同じように、僕も「その人」を「加藤さん」と呼んでいた。僕にとって「加藤さん」は、友人であり、同時代の最良の批評家であり、文学の最高の「読み手」だったが、著者にとっては、ただ一人の「先生」だった。この、生々しくも、温かさに満ちた本を読みながら、僕は気づいた。「加藤さん」は、著者にとってだけではなく、この困難な時代を生きるあらゆる人びとにとって、進むべき「道」を黙って照らし出してくれる「先生」だったのだ。」
――高橋源一郎
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批評とは何か。
批評とともに生きるとはどういうことなのか。
あの日からずっとそのことを考えている。
2005年に早稲田大学に入学し、「先生」のゼミに入った僕は、一度は就職するものの、その後大学院に入学して「先生」のTAを務めることになる。ひとつのテキストを徹底的に読み込む作品読解の演習、学生に対して本気で怒ったときのこと。サバティカル中に海の向こうで知った東日本大震災。大切な人々の死、大学を辞める決断……。闘病を経て、2019年、71歳で亡くなった「先生」が残した言葉たちを手がかりに、考えること、書くこと、生きることの意味について考えてみたい。
装幀・装画:鈴木千佳子
【目次】
はじめに
第一章 「先生」との出会い
第二章 批評のはじまり
第三章 英語の授業
第四章 高度経済成長
第五章 「戦後」を考える
第六章 言語表現法講義
第七章 文学と哲学
第八章 東日本大震災
第九章 喪失のなかで
第十章 大学を辞める
第十一章 年下の思想家
第十二章 批評家として生きる
あとがき
『僕と「先生」』に関連する本の案内



