出版社内容情報
第175回芥川賞候補作!
この世界の秘密をあなたに教えたい――。
わたしはこのホテルの、たったひとりの掃除婦。殺されたゾンビの骸を拾い集めて、世界を美しく保つのだ。
AI〈やつら〉に侵食された世界で、夫とともに職を失ったわたし――の前にもうひとつの現実がたち顕れた。三十余年良い子で大人になったわたしは、これまでと変わらずに、懸命にひたむきに役割をこなしていく。
感謝されず、褒められもしない。それこそまるで「 」みたいに?
一気読み必至の圧倒的虚構世界〈リアルライフ〉。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
85
ミスすんな、発展しろ、結果出せってずっと言われてきたのに、それはもうAIが軽々とやってくれるから人間はもうそんな苦労はしなくていいよ。むしろミスしたり、不安定だったりすることが人間らしさであり、味。これからの人間はそっちを目指してったら?って。社会風刺が痛烈で面白い。好きなタイプの小説だった。群像2026/5月号にて読了 2026/06/29
天晴草紙
17
私小説にとどまらず様々な物語作りに挑戦している純文学作家の小説です。今回はAIに仕事を奪われた主人公がVR世界で死体処理の仕事をする話です。なぜ仮想世界で死体処理の仕事? 報酬のため? 臭いを感じるのはなぜ? ゾンビに意識があるのはなぜ? VRゲームとしてどこが面白いのか? SFとすれば設定の疑問が多々あるのだけれど、そう言わずに「カフカ的世界」と評すれば高尚な不条理文学に様変わりするかもしれない。いっそのこと現実の紛争地帯で死体処理をさせられる人の話にした方がリアルに切実に感じられたのではないだろうか。2026/07/06
yasuyuki suzuki
9
今風現代風最新作の登場です。仮想空間やゲーム内の世界と言う少し戸惑うこともあるがわくわくしながら読み進めことが出来ました。この最先端の架空世界をあなたもぜひ堪能して見て下さい。2026/06/10
スエ
5
天啓のように、目の前に現れたVRヘッドセット。夫との生活、自身の存在に疑問を抱き、現実逃避を求めた先に広がっていたのが、ゾンビが蠢く虚構世界であった。やがて主人公はNPCとなり、ゾンビの死骸をひたすら片付ける掃除婦となる。世界を美しく保つために、彼女は異世界の泥沼にはまっていく。 この圧倒的へんてこな世界観、その裏にまぶされた哲学的問い、ということで非常におもしろかったです。今回の芥川賞候補は粒揃いですね。2026/07/14
Mitsuru Oosaga
4
残念ながら、今回もよく分からなかった。この人の書く小説はぶっ飛んでいるので、落ち着きがまったくない。そもそも、AIで職を奪われることの発端ももっとリアルに書いて欲しかったし、旦那はその後どうした?旦那のVRを装着してから物語が展開するが、旦那も初期は同じ場面を観ていたのか?誰か教えて。彼女が芥川賞を取ったら、前の二作品も分からない僕は小説の読み方を変えなければならない。2026/07/09




