出版社内容情報
たとえ、二度と立てないとしても。 心は、何度でも立ち上がれる。運命に抗い、愛を信じ抜く。
かつて華やかな舞台演出家として、人生の絶頂にいたフランソワ。しかし、不慮の交通事故が彼の日常を永遠に変えてしまった。下半身不随となり、車椅子での生活を余儀なくされた彼は、自信と、男としての尊厳、そして未来への希望を失っていく。
彼を献身的に支える若き妻、レオノール。彼女は変わらぬ愛を捧げるが、フランソワは自分を憐れむ彼女の視線に耐えられず、心を閉ざしてしまう。
「私たちは、もう以前のようには愛し合えないのか?」
失われた自由、変容していく肉体、そして揺れ動く二人の絆。絶望の淵で、二人は「愛の本当の姿」を問い直すことになる。フランスを代表する作家メリッサ・ダ・コスタが、人間の心理を剥き出しにし、残酷な運命の中で「尊厳を持って生きる(Tenir debout)」ことの意味を鮮烈に描き出す。
【目次】



