出版社内容情報
「私の謎」は「人類の謎」につながる――左翼だった父、戦後文学者たちとの出会い、くじ引きで決まったアメリカ滞在、建築から哲学までに至る世界的知識人との交流、ある日突然「やってきた」交換様式論……現代日本の批評・思想を代表する哲学者の人生を彩るさまざまな出来事を振り返る。 メモワールにして柄谷思想への最良の入門書。朝日新聞好評連載を大幅増補のうえ書籍化!
「このインタビューを読み返すと、驚きと感慨を禁じ得ない。自分がこれまでたどってきた道が、偶然の連続であったことに思いいたるからである。そのなかにいるときには気づかなかったが、振り返ってみたとき、人生を決めるのは偶然であるとすら思えてくる。 私は、小学校に入ってから二年間、教室で口をきかなかった。そのような引っ込み思案な人間が、偶然の出会いが重なるなかで、自然と、日本のみならず外国でまで、著作を発表したり教えたりするようになっていったのだ。それは、努力したり目指したりして、実現したことではなかった。いわば、「向こうから来た」ことだった。」(あとがきより)
【目次】
内容説明
「私の謎」は「人類の謎」につながる―。左翼だった父、戦後文学者たちとの出会い、くじ引きで決まったアメリカ滞在、建築から哲学までに至る世界的知識人との交流、ある日突然「やってきた」交換様式論…現代日本の批評・思想を代表する哲学者の人生を彩る様々な出来事を振り返る。メモワールにして柄谷思想最良の入門書。朝日新聞好評連載を大幅増補のうえ書籍化!
目次
人生を振り返る
「奇妙な」子ども時代―左翼だった父が無言で託したもの
高校までは夢のなかにいた
学生運動と年上の友人たち
試験勉強でつかんだマルクスの「本領」
「思想はいかに可能か」―初めての論考に現れる構造
落選がもたらした中上健次との出会い
語ることで見えてきた偶然の運命
文学は永遠だと思っていた―新人批評家時代
くじ引きで拓けたイェール大への道
ド・マン、デリダと語り合った日々
マルクスの周縁に見た可能性の中心
アメリカで生まれた『日本近代文学の起源』
小説が「読める」批評家―文学の潮目に立ち会った文芸時評
文壇から遠く離れて―演劇や建築との出会い
『内省と遡行』―外部を求めて
タイガーマスクで近所を歩き回った―神秘主義について
『探究』はクーデターだった
「宇宙人」浅田彰との共同作業―「批評空間」
中上健次の死、文学の弔い
小説は終わったのか―戦後文学の最後から見たもの
世界中から集まっていた知性―一度は決めた米国移住
バスのなかで、「向こうから来た」―交換様式の着想『トランスクリティーク』―移動しながらの批評の先に見いだしたもの
国家と資本への対抗運動NAM
『世界史の構造』―交換様式論の展開
近畿大と『必読書』
地震から考えた民主主義、そして柳田国男
交換が世界をつくる―『力と交換様式』
「私の謎」は「人類の謎」だった
著者等紹介
柄谷行人[カラタニコウジン]
哲学者。兵庫県生まれ。1965年、東京大学経済学部卒業。67年、同大学大学院英文学修士課程修了。法政大学教授、近畿大学教授、コロンビア大学客員教授などを歴任。2022年、バーグルエン哲学・文化賞をアジア人として初めて受賞
滝沢文那[タキザワブンナ]
朝日新聞文化部。1987年長野県生まれ。2011年、朝日新聞社入社。鹿児島や和歌山勤務を経て、文化部で、演劇や放送、出版を取材(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



