出版社内容情報
このまま三味線にかまけて生きていきたい──花柳界の退潮に苛まれながらも、抗い逞しく生きる若い芸者たちの姿を描く傑作長編小説!
東京に残る花街(かがい)は新橋、赤坂、芳町、神楽坂、向島、浅草の六ヵ所。そのうちの浅草の観音裏界隈で芸者として生きる3人の娘たちに光が当たる。沙雪は地方(じかた)と言って、小唄や三味線の演奏などを担当する。25歳で結婚を理由に引退したが、7年で離婚しシングルマザーとなって出戻ってきた。母親も元芸者で、沙雪にとってはここ観音裏が故郷なのだ。もう一人のえり香は立方(たちかた)と言って、踊りを担当する。沙雪とは同い年で、花柳界に入ったのは沙雪より先。でも半玉(はんぎょく)という見習い期間を経て一本立ちしたのは沙雪の後になる。故郷は遠く、そのせいもあってか花柳界の将来に大きな不安を抱いている。そして最後に清香。半玉になってまだ半年の20歳。周りからちやほやされながらも、日々踊りの修練に励んでいる。こうした3人に迫ってくるのは浅草花柳界の退潮という現実だ。昭和30年代に100軒以上あった料亭は4件に減り、芸者の数は600人から20人に減った。お座敷文化をどうやったら後世に引き継げられるのか。3人の若手芸者の思惑が、人生が、ここ浅草観音裏界隈で交錯する……。
【目次】
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- 洋書
- Carmelita



