出版社内容情報
戦え。もう一度生きるために。
蠱毒〔デスゲーム〕が終わる。
残り九人――。
堂々の最終巻!
〈あらすじ〉
最終決戦、開幕。
東京は瞬く間に地獄絵図に染まった。
血と慟哭にまみれる都心の一角で双葉は京八流の仇敵、幻刀斎に出くわしてしまった。
一方の愁二郎は当代最強の剣士と相まみえることに――。
戦う者の矜持を懸けた「蠱毒」がとうとう終わる。
八人の化物と、少女一人。生き残るのは誰だ。
【文庫書下ろし】
【目次】
1 ~ 1件/全1件
- 評価
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ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
576
大満足。出る直前まで本当に後一巻で収められるのか疑問を抱いていたが、驚くほどぶん投げにならずにちゃんと締め括っていた。間違いなく面白いし、ドラマもきっと観るとは思う。だがしかし、蟲毒自体がhunter×hunterだし、強さのインフレとパワーアップの仕方がドラゴンボールだし、響陣のアレは八門遁甲だし、ジャンプ好きすぎませんか今村さん?というところ誰も突っ込まないのだろうか。設定や台詞の流用が露骨すぎて、そのうち大問題にならないかと要らぬ心配をしてしまう。もう続きが読めないのは素直に寂しい。2025/08/09
KAZOO
170
今村さんのこのシリーズ最終巻がやっと出版されて最後まで楽しむことができました。しかしながら再度短い期間で「天」「地」「人」とこの本を一気に読んでみたい気がしました。東京に生き残って入った人物たちが最後の戦いでどのようになっていくのかと、川路たちの最後の仕掛けに対しての戦いです。最後に残った人物が私にとっては意外でした。2025/08/09
hiace9000
164
長い長い「旅の果て」についに辿り着く。『イクサガミ 神』 了。"イクサガミ"の書名を含めた、作品におけるあらゆる伏線を見事回収し、あの死闘・激闘を震える感動と共に見事なる幕引きで締め括った今村さんに、感謝と労いの大賛辞を贈らせてもらいたい。さすが!でした。映像でも漫画でもなく、活字の力のみで読み手をここまで没入させ、個々の登場人物の物語と共に作品世界に臨場させてしまう書き手を、わたしは他に知らない。小説の「エンタメ」力ここに極まれり。その時代、確かに生きた人々の人生を通し、サムライの世の終焉と人世を想う。2025/08/14
しんたろー
114
完結巻が思っていた以上に早く出版されたのを知って慌てて購入したのに「これで終わりか~」と思うと読み始めるのが躊躇われた…こんな事は読書を始めてから記憶にない…それ程までに楽しんでいたシリーズと今更ながら気付く。9人の決着は大体は想像通りだったが、描き切れていなかった背景や心情を加えているので、各人の最期のシーンでは胸が熱くなったりスッキリもした。フィクションとは言え、武士終焉の無常に哀愁を覚え、明治初期の裏側を垣間見る楽しさを味わえた。エンタメの傑作と評価するだけでなく、至福の時をくれた著者に感謝したい。2025/08/16
Kanonlicht
77
ついに完結! ついに旅の終着点である東京で最終試練の幕が開ける。生存者たちのここまでのしぶとさを思うと、それぞれの散り様はややあっけなくもあるけれど、いずれも技を極めた強者たちの戦いともなれば勝負は一瞬のうちに決まるものなのだと(無理矢理)納得。終わってほしくなさすぎて、終盤は1行1行かみしめて読んだ。この倍の長さでも喜んで読んでいたと思う。終わり方はよかった。2025/08/15