出版社内容情報
デビュー作にして、第173回芥川賞候補作! 第68回群像新人文学賞受賞作! 「おれ、死んでもうた。やから殺してくれへん?」彼の胸に耳を当てた。するとたしかに心臓が止まっていた――。シェアハウスに住まう二人と一羽の文鳥。一つ屋根の下、同居人の蓮見から初瀬にもたらされた、気軽で不穏な頼み事。夢と現、過去と現在、生と死。あちらとこちらを隔てる川を見つめながら、「わたし」が決断するまでの五十五日。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
143
第173回芥川賞候補作ラスト(4/4)コンプリート、駒田 隼也、初読です。デビュー作にして、第68回群像新人文学賞受賞作、物語が、淡々と進んでいき、あまり印象に残りません。今回の候補作の評価としては、最下位です。 https://www.kodansha.co.jp/book/products/00004173222025/08/23
シナモン
92
芥川賞候補作。群像にて読了。 む、難しかった…🥲ふわふわした物語。難しいけどこの内容をよく理解したい、もう一回読んでみようかな、と思わせる一冊だった。 2025/07/09
沙羅双樹
10
芥川賞該当作なしの回に候補となっていた作品。「難しい」という感想がちらほら出ていたようだが、たとえ理解できたとしても賛否がはっきりとわかれそう。個人的にはあまり楽しめなかったのが正直な感想。2025/07/22
イカまりこ
10
群像で。正直かなり難しかった。読みやすいのにぐるぐる脳内で言葉が巡って、言われたこと書いてあることを全部そのままに受け取っていいのか悩みながら読んでた。読点の使い方が新鮮で、小学生の頃国語の授業で習ったことをぶち破ってるのが好きだった。改行もいい。間というか、一瞬脳が休息する感じ。思い返せば作中にはいろんな鳥が出てきて、タイトルはソレっぽい。でも読了間近、タイトルに添うように読もうとしてしまったのが本音。古川さんの選評になるほどとなった。蓮見の視点で事の発端を知りたくなってしまう。2025/06/28
やすお
6
なんとも不思議な物語。これは鳥(文鳥?)が見た夢なのだろうか。シャアハウスで同居する蓮見が「心臓が動いていないから殺してくれ」みたいなことを言うところはショッキングでもあり、それを普通に受け止める同居人の初瀬の言動もフワフワしている感じがする。様々な対立構造が小説の中にあるような感じもするが、なんかはっきりしない。純文学らしいと言えばそれまでだが、個人的にはさらっと読んで終わってしまった。2025/08/27