出版社内容情報
『なまづま』『夜波の鳴く夏』で脚光を浴びたホラー小説界の傑物・堀井拓馬が、圧倒的な怪奇(グロテスク)の世界を織り上げて放つ、感涙の物語!
瘴気に侵され、丸ごと生きている器官は眼球と舌と性器だけとなった老人・灰汁食。
より卑しく醜いものへ生まれ変わる呪いをかけられた男・枯れ脚。
亡霊たちが跋扈する森の深奥で捨てられた子どもと潜み暮らす巨獣。
他人の瘴気を引き受けるため身体を激しく傷つけられる巫呪女の少女。
瘴気に満ちた世界を生きる異形たちに、救いはあるのかーー。
【目次】
内容説明
瘴気に侵され、丸ごと生きている器官は眼球と舌と性器だけとなった老人・灰汁食。より卑しく醜いものへ生まれ変わる呪いをかけられた男・枯れ脚。亡霊たちが跋扈する森の深奥で捨てられた子どもと潜み暮らす巨獣。他人の瘴気を引き受けるため身体を激しく傷つけられる巫呪女の少女。瘴気に満ちた世界を生きる異形たちに、救いはあるのか―。ホラー小説界の傑物・堀井拓馬が、圧倒的な怪奇の世界を織り上げて放つ、感涙の物語!
著者等紹介
堀井拓馬[ホリイタクマ]
1987年、東京都出身。第18回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞し、2011年に『なまづま』(角川ホラー文庫)でデビュー。続けて2012年に『夜波の鳴く夏』(角川ホラー文庫)を刊行し、独自の奇想とグロテスクを手がけるホラー小説家として評価を得ながら、文芸誌『早稲田文学』にも怪奇譚を発表する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ほたる
9
怪奇的な世界で異形が恐ろしく描かれるものの涙を誘われる連作集。どういうことなのだろうという好奇の気持ちを持ちつつ、不意に心温まる瞬間がある。巡り巡るような形での繋がり方も美しかった。「星も移ろう彼方の果てに」が全てを優しく包んでいるようで良かった。2025/09/11
ネック
6
4篇の連作短編集。 タイトル通り登場人物たちは異形なものたち。 終わりまで読むともっかい読みたくなる〜。 3話目が1番すきです。2025/07/21
蝸牛
3
タイトルと表紙に惹かれてはじめまして、です。 短編連作集、になるのかな。 なんでしょう、うまく言えないけどすごく刺さりました。ただただ、号泣しました。2025/08/25
sugsyu
2
酉島伝法もしくはソウルライク系的な香りのする、異貌の世界。人が怪物に転じ、生者と死者、生物と無生物が混淆する…という世界観から、連作短編の形式で物語の繋がりが浮かび上がってくる構成が、良い。しかしこういうファンタジーを「感涙の物語!」みたいな売り方をするのは、読者の想像力を信頼しなさ過ぎで、本の価値を落とすと思うぞ星海社。2025/08/25
YVVY
1
凄く良いものを読んだ。こんな話に出会えることは滅多にないと思う。2025/08/25