講談社現代新書<br> 宮内庁長官―象徴天皇の盾として

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講談社現代新書
宮内庁長官―象徴天皇の盾として

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  • サイズ 新書判/ページ数 288p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065398036
  • NDC分類 317.21
  • Cコード C0231

出版社内容情報

 戦後の日本国憲法下では天皇は政治的権能を失い、側近が政治的影響力を及ぼすことはなくなった。内大臣は廃止され、侍従長も純粋な天皇の秘書役となる。侍従職は御璽・国璽を管理するが、天皇の国事行為に関与することはありえなくなった。オクはまさしく政治の舞台から退場し、宮中の奥に収まったのだ。
 (中略)
 敗戦後しばらくは天皇に反発する国民も少なくなかったが、世論の大多数は天皇制を支持した。政治的権能は失ったが、精神的権威としての天皇は存続した。天皇は戦後の日本社会でも大きな存在でありつづけた。昭和の戦前戦中期に軍などの勢力にその権威が利用されたように、日本国憲法の下でも内閣その他の政治勢力によって天皇の権力(形式的ではあるが)と権威が利用される危険性は残ったのだ。
 昭和の亡国の歴史をくりかえさないためにも、天皇の政治利用は絶対に阻止しなければならない。ある特定の政治勢力に利用されていると国民が受け止めれば、国民統合の象徴としての信頼と権威は瓦解し、天皇制の存続も危うくなる。
 そのための「盾」として、重要な役割を担うことになったのがオモテを仕切る宮内庁長官である。宮内庁は内閣の下にある官庁だが、天皇を政治的、恣意的に利用しようとする動きがあれば、内閣といえどもその指示に抵抗しなければならない。ある局面では政府から超然とする必要があり、その気概が求められる。宮内庁長官はむずかしい職務である。
 (中略)
 象徴天皇制での宮内庁長官は2025(令和7)年初めの時点で歴代10人を数える。
 (中略)
 象徴天皇制が実施されておおよそ80年。この間に生じたさまざまな課題にたいして、各時代の長官はどう対処してきたのか。それを俯瞰することで、象徴天皇の形成過程とあるべき姿が浮かび上がってくると思う。(プロローグより)

内容説明

国民の「敬愛と信頼」を維持し、政治との距離を保ち、ロイヤルファミリーの結束と行く末に目を配る…。この難事にどう立ち向かったのか。天皇の胸の内、政治家の思惑、そして国民の感情…。板挟みとなって煩悶してきた歴代10人の奮闘記!「象徴」の知られざる形成過程と戦後日本のあゆみを、あの「富田メモ」をスクープした著者が明かす。

目次

プロローグ―「公僕」と「皇僕」のあいだ
第一章 戦争―責任、そして慰霊と記憶
第二章 象徴―八十年にわたる「宿題」
第三章 政治―「皇室の盾」か、「内閣の一部局」か
第四章 家族―「三太夫」の限界
第五章 代替わり―新儀は未来の先例
第六章 対話―書き残されたもののゆくえ
エピローグ―皇室を人間的空間にすべきとき

著者等紹介

井上亮[イノウエマコト]
ジャーナリスト。1961年、大阪府生まれ。全国紙記者として皇室、歴史問題などの分野を担当。元宮内庁長官の「富田メモ」報道により2006年度新聞協会賞を受賞。2022年度日本記者クラブ賞を受賞。2024年4月に新聞社を退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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お抹茶

3
歴代長官の功績と天皇の思考を辿る。初代の田島道治は天皇と思いと首相との折衝をオモテの長官の役割とし,戦争責任から天皇を遠ざけて天皇の地位を守ることを宮内庁の至上命題とした。昭和天皇は政治介入をしようとし,盾となって天皇に政治的な行動をさせないようにした。平成になり,戦争の記憶は慰霊行為を通じて象徴天皇が積極的に向き合うものになり,天皇の思いがそのまま国民に伝わるように長官は腐心した。政権が「助言と承認」を振りかざし,天皇を政治利用すると長官は止められない。皇居と東宮の亀裂,代替わりでも歴代長官は苦労した。2025/06/12

Go Extreme

2
https://claude.ai/public/artifacts/9f380676-8b99-4b9d-b627-7106979e5cc2 2025/06/10

O次郎

0
筆者も書いている通り、宮内庁長官は長い任期の割には名前も知られていないことの多い。そのレンズを通して論じられる象徴天皇論は興味深く、面白かった 何よりエピローグに書かれている内容には深く頷く。ネット世論が中心となる中で悠仁様や小室眞子さんに対する誹謗中傷はあまりにも度を越している。それらから皇室をどう守るか。これからの宮内庁長官にはその役割が求められていると思うし、そして守る方法は決して分厚い菊のカーテンで皇室を覆うことではないと思う2025/06/20

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