出版社内容情報
ノーベル賞作家・大江健三郎の文学世界に特異な広がりと輝きを与える源となった、長男光。生来の知的な障害ゆえ、言葉で世界を理解することに困難を抱えているが、家族は光の「音楽」への鋭い感受性と、音楽をつうじて考える光の生のスタイルに「新しい人」の誕生を見る。光が作曲した私家版楽譜集へ添えた文章から大江光のCDのライナーノートなど単行本未収録エッセイ、そして広く一般読者へ向けて書かれた「光と音楽」をめぐる文章を厳選してゆかり夫人の絵とともに贈る、人間への深い信頼に充ちた珠玉のエッセイ集。
【目次】