出版社内容情報
ボストン美術館で殺された老日本人画家とは何者か。一方日本では、謎の生涯を送った浮世絵師葛飾北斎の正体に迫ろうと研究家たちが資料を追う。北斎は陰密だった? 日本とアメリカを結ぶキーはどこか? 『写楽殺人事件』に続く浮世絵推理の傑作。日本推理作家協会賞受賞作。
内容説明
90年の生涯に遺した作品3万点超。掃除ぎらいで転居すること93回。最後の画狂老人卍まで改号30回以上。金銭にはまるで無頓着な天才絵師・葛飾北斎は幕府の隠密だった?ボストン美術館で日本人画家が殺された事件が、北斎の正体と新作発見、そして日本での新たな事件を呼ぶ。興奮の歴史絵画ミステリー!
著者等紹介
高橋克彦[タカハシカツヒコ]
1947年、岩手県生まれ。早稲田大学卒業。’83年に『写楽殺人事件』で江戸川乱歩賞、’86年に『総門谷』で吉川英治文学新人賞、’87年に本作『北斎殺人事件』で日本推理作家協会賞、’92年に『緋い記憶』で直木賞、2000年に『火怨』で吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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フンフン
6
『写楽殺人事件』の続編。ミステリーのキモは伏線の埋め込みにある。うまいねえ。2025/05/29
ソラ
4
【読了】D 北斎の隠密説やそれの付随するいろいろな話は面白かったが、事件そのものはそれほど…。 前作の主人公の扱いが微妙なうえに、あの経緯があってそうころころと別の女性に行くか?という。2025/07/12
サテヒデオ@ダイナミックひとり
0
歴史の謎と現代の事件とを有機的に結びつけ見事な大伽藍を構築した前作。本作では新たなキャラクターが活躍して、活躍しすぎてなんとなく置いてきぼりをくった印象がある。面白いは面白い。けど物足りなさを感じたのは、そもそもの期待値の高さに起因するものか。2025/06/08