講談社選書メチエ<br> 蜘蛛―なぜ神で賢者で女なのか

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講談社選書メチエ
蜘蛛―なぜ神で賢者で女なのか

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  • サイズ 46判/ページ数 320p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065395509
  • NDC分類 485.7
  • Cコード C0321

出版社内容情報

蜘蛛が網を作ると、「恋しい人がやってくる」と喜んだ平安貴族。弥生人はその姿を銅鐸に刻み、ペルーの古代人はナスカ台地の砂漠に描き、ギリシアから北米まで、蜘蛛は世界の神話に数多く登場する。
時に畏れ、嫌い、崇め、慈しむなど、評価は極端。なのに、なぜか惹かれずにはいられない……。
人と蜘蛛のそんな不思議な関係を、日本中世史研究家が貴重な図版・史料とともに丁寧に考察。
蜘蛛愛好家の筆者だからこそ見えてくる、新しい歴史研究!

「内容紹介」
清少納言は、現代人よりもはるかに虫好きだったのだ。いささか厄介な虫たち、蠅、蟻、蚊、蚤について、「憎し」と言いながら、面白がってその生態を見つめ、魅力的に描写した女性がいた。清少納言である。(中略)
蜘蛛についても、網にかかった白露を、「をかし」「あはれ」の両方を使って絶賛している。
こうした眼差しは、どこへ行ってしまったのだろうか。いま、人間が虫に対して抱いてきた感情、心性、文化を見直し、つき合い方を考えることは、急務であると思われる。
―――本書 はじめに より

目次

はじめに

第一章 遺跡の蜘蛛・神話の蜘蛛 
1 蜘蛛とはどんな生きものか
2 蜘蛛の考古学
3 世界の神話の蜘蛛たち

第二章 敵の名は土蜘蛛
1 征服神話の中の土蜘蛛たち
2 土蜘蛛は蔑称か

第三章 蜘蛛に寄せる恋の歌
1 蜘蛛に寄せる恋の歌
2 東アジアのめでたいしるし
3 蜘蛛と七夕

第四章 空を飛ぶ蜘蛛
1 雪迎え――空飛ぶ蜘蛛の発見
2 漢詩と和歌に詠まれた遊糸
3 「かげろふ」をめぐる混乱
4 『かげろふ日記』の「かげろふ」とは何か
5 十二単を飾る糸ゆふ

第五章 蜘蛛は神仏のお使い
1 蜘蛛は知る者、賢い者
2 あの人も蜘蛛に助けられた

第六章 妖怪土蜘蛛登場
1 蜘蛛嫌いの萌芽
2 寺蜘蛛の登場
3 よみがえった土蜘蛛

第七章 民俗と遠い記憶
1 相撲を取る蜘蛛
2 蜘蛛の昔話
3 夜の蜘蛛・朝の蜘蛛

おわりに ――蜘蛛はともに生きる仲間

参考文献

内容説明

蜘蛛が網を作ると、「恋しい人がやってくる」と喜んだ平安貴族。弥生人はその姿を銅鐸に刻み、ペルーの古代人はナスカ台地の砂漠に描き、ギリシアから北米まで、蜘蛛は世界の神話に数多く登場する。時に恐れ、嫌い、崇め、慈しむなど、評価は極端。なのに、なぜか惹かれずにはいられない…。人と蜘蛛の、そんな不思議な関係を、日本中世史研究家が貴重な図版・史料とともに丁寧に考察。蜘蛛愛好家の筆者だからこそ見えてくる、新しい歴史研究!

目次

第一章 遺跡の蜘蛛・神話の蜘蛛
第二章 敵の名は土蜘蛛
第三章 蜘蛛に寄せる恋の歌
第四章 空を飛ぶ蜘蛛
第五章 蜘蛛は神仏のお使い
第六章 妖怪土蜘蛛登場
第七章 民俗と遠い記憶

著者等紹介

野村育世[ノムライクヨ]
1960年、東京都生まれ。日本中世史研究者。東京蜘蛛談話会会員。早稲田大学大学院文学研究科(日本史専攻)博士後期課程満期退学。博士(文学)。高知県立高知女子大学助教授、早稲田大学非常勤講師を経て、現在、女子美術大学付属高等学校・中学校教諭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

バッシー

4
クモ嫌いであるがゆえに手に取ってみる。歴史の中の蜘蛛の話は非常に興味深い。蜘蛛を排除するような社会は豊な社会と言えるのかなどなど、考えさせられた。でもやっぱりこわいなぁ、、2025/07/14

狐狸窟彦兵衛

2
子供の頃、ウルトラQという特撮怪獣番組で、巨大な、といっても人間くらいの、蜘蛛が出てくる回があって、怖かった。虫は苦手で、昆虫より足の多い蜘蛛は、不気味な感じもしたものです。著者は、蜘蛛を「かわいい」と表現する虫愛る姫のようで、全編に蜘蛛をはじめとする「命」への愛が溢れています。昔から蜘蛛が厭わしいものではなかった、待ち人が来る知らせだった、機織りする女性を象徴したという歴史の見直しは面白かった。能の土蜘蛛が、糸を八方に投げる所作が、明治になってからの新しい演出というのも知らなかった。面白かった!2025/08/23

Y.T

1
蜘蛛に対する人々の感じ方が時代とともに変わっていったという点に興味をひかれた。本書で示唆されたことをさらに敷衍すれば、中央集権化と、人々の身分や役割分担が進むのと並行して、差別意識が次第に強くなり、それが蜘蛛を含む虫や動物への蔑視とつながっていったのではないか、と思えた。2025/09/08

young

1
ここまで蜘蛛の歴史を調べ尽くせるなんて、筆者の蜘蛛愛をひしひしと感じる。平安自体の「蜘蛛を恋しい男が来るしるしと見る発想」から、14世紀を境として「蜘蛛だけでなく、人間以外の生きもの全般に対する眼差しの転換」という視点はとても興味深かった。自分が好きなことなら、ここまで調べて文章書けるのだろうか。 都会に来ると大きな蜘蛛を見る機会はめっぽう減った。能の土蜘は機会があれば観てみたい。2025/08/31

miharasi_mamiya

1
日本以外の神話・物語に出てくるクモについても解説している。日本では古い時代はクモがよいイメージでとらえられていたが、14世紀ぐらいに悪いイメージも投影されていくようになったようだ。気候変動や戦乱の時代が関係している可能性もある。クモにまつわるいろいろな物語が紹介されていて、おもしろかった。食わず女房の話もクモに関係する話だったとは知らなかった。クモは和歌にもよくよまれており、和歌の紹介もされていて興味深かった。2025/07/24

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