講談社文芸文庫<br> 文学を探せ

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講談社文芸文庫
文学を探せ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 384p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784065394809
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0195

出版社内容情報

尾崎一雄や川崎長太郎の私小説、江藤淳の鋭い文芸評論、大江健三郎の力作長篇、加能作次郎など現代ではあまり顧みられなくなった作家を熱心に取り上げるリトルマガジン、フランスのヌーヴォー・ロマン……坪内祐三は「文学」を愛するが、その目利きは確かで厳しい。
定点観測的に、そして広い視野をもって「文学」の言葉をフィールドワークし、自らの存在をかけてギリギリまで向き合い、咀嚼し、論ずるうち、自身のリアルタイムの状況までもが否応なしに滲み出すような比類なき表現、すなわち「文学」となって結実する――一九九九年半ばから二〇〇〇年末までに至る「暴走」の記録。

内容説明

長く停滞や不振とされつつも、多くの文芸誌や文芸書が刊行され、新人や新作が世にあふれていた二〇世紀末。一九九九年後半から二〇〇〇年末にかけて文芸誌に連載された時評は、読みやすい文体だが時間と手間をかけた中身の濃い文章となった。文学の価値と面白さを本気で追求する著者が全力で現代日本の文学状況と向き合う姿は私小説さながらのリアリティで読む者をとらえる―

目次

中上健次の不在から、話は高橋源一郎・室井佑月の部屋へ
あいまいな日本の「私小説」
庭師と「文学」、本屋のおやじと「文学」、文学者と「文学」
「フランス文学」と「文学」との関係について
「年表」が「文学」になる時
十一月十日の死亡記事に載っていた二人の文学者
この半世紀の文芸誌新年号の短篇小説を、十年ごとに「おせち料理」のようにつまむ
柄にもなく、少し使命感などを覚えていたその時に…
二〇〇〇年における新聞小説のリアリティとは
「ゼロ発信」と「めぐり逢い」の間の二十五年
母国語でない、素敵に素晴らしい日本語に出会うまで
批評としての書評とポトラッチ的書評
「書評」は誰のためにするのか
大学の文学部と「文学」の関係について
「言葉」の「正しさ」と「正確さ」の違いについて
インターネット書評誌の私物化を「ぶっ叩く」
沢木耕太郎の純文学書下ろし小説『血の味』を読んでみた
消費される言葉と批評される言葉
その夜の出来事

著者等紹介

坪内祐三[ツボウチユウゾウ]
1958・5・8~2020・1・13。評論家。東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、同大学院修士課程修了。雑誌「東京人」の編集者、フリー編集者を経て執筆活動を始める。国内外を問わず文学、思想、社会現象や状況、映像作品、音楽、演劇、相撲などさまざまな分野に幅広く関心を寄せた。独自の視点、恐るべき記憶力、しなやかな文体を駆使してものごとの本質に迫ろうとする文章に定評があった。2020年1月、61歳で急死(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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阿部義彦

16
坪内祐三さんの『文庫本福袋、宝船、千秋楽』の3冊の単行本は売りにだせず本棚に今も鎮座してます。そんなツボちゃんが『文學界』に99年から00年に連載してた文芸時評が、学術文庫に入りました。遅ればせながら初読みです。その熱量に圧倒された、普通ならその数ヶ月に出た新刊を手がかりに評論をするが、ここではそれだけではなく、著者の今気になる事を拠り所として、自由自在に論を展開。新聞小説では、当時連載が始まったばかりの赤瀬川原平の『ゼロ発信』の斬新さを熱弁、書評に関しては毀誉褒貶の多い安原顯に真摯に意見してます。名著!2025/06/06

Inzaghico (Etsuko Oshita)

4
「『あとがき』にかえて」で、実家を手放さなければなくなり、買い戻そうとする一部始終が語られる。自由業の坪内は、メインバンクの三井住友銀行に毎月30万円(!)の20年ローンを組む相談をしたが、最終的に銀行はノーという判断だった。その言い分は「保証会社は、父親の競売物件を実の息子が買おうとするのは道義的に問題があると言っている」だった。この返事を聞いて坪内がブチ切れた。「だいたい、バブルの時にさんざん、『道義的に問題がある』金の貸し出しを行なったのは、他ならぬ住友銀行(当時)ではなかったのか」。そうだそうだ!2025/07/08

yoyogi kazuo

1
以前単行本を読んだものが文庫になったのを再読。印象的なのは沢木耕太郎批判のテキストと、「消費される言葉」の回の直後に暴漢に襲われたドキュメント。加えて父親の「事件」もあって、まさに「私小説」「私ノンフィクション」ならぬ「私書評」。もう坪内祐三みたいな「文学ハンター」はいなくなってしまった。2025/06/18

Go Extreme

1
https://claude.ai/public/artifacts/d7bf0197-9564-4db2-af87-97a60eeece2e 2025/06/15

Lieu

1
「つまり『正しい』ことを『言葉』にしたがるのは、ある匿名性の中に隠れた無人称の声であり、『正確』な言葉を口にするのは、確かな個であるのだから」(256頁)。これは著者の父の書類送検について報じた新聞記事の言葉の使用の「不正確」さに対する憤りから出た文章だが、膝を打った。「不正確」というのはただ文章が拙いというのではなくて、読者がその言葉をどう解釈(誤解)してもその解釈に責任を持たない、覚悟のない言葉のことだ。2025/05/29

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