講談社選書メチエ<br> 黒いイギリス人の歴史忘れられた2000年

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講談社選書メチエ
黒いイギリス人の歴史忘れられた2000年

  • 平田雅博
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  • サイズ 46判/ページ数 256p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065393253
  • NDC分類 316.833
  • Cコード C0322

出版社内容情報

「黒いイギリス人」とは、Black Britishの訳語である。「黒人のイギリス人」である彼らは、歴史に翻弄されながらも、「白いイギリス人と女王様の国」では忘れられた存在だった。
「黒人史」といえば真っ先に思い浮かぶのは「アメリカ黒人史」だが、アメリカ黒人史の多くは「アメリカの国内史」として語られるのに対し、イギリスの場合、その黒人史はブリテン島内だけでなく、海を越えて東西にわたる帝国に視野を広げて見る必要がある。ここに「イギリス黒人(在英黒人)」にとどまらない「黒いイギリス人」という語を用いる意図がある。
イギリス史には古くから黒人が姿を見せる。イングランドに最初の黒人女性が現れたのはローマ時代。16世紀チューダー朝の絵巻には王室付き黒人ラッパ手が描かれている。17世紀初頭、エリザベス女王は黒人追放令を発し、シェイクスピアは『オセロー』でムーア人の軍人を主人公にした。さらに、18世紀の新聞の「逃亡奴隷」の広告データベース分析や、アメリカ独立戦争で王党派についた「黒人ロイヤリスト」たちの命運、ロンドンの黒人貧民をアフリカに移送する「シエラレオネ植民計画」の顛末など、「黒いイギリス人」の歴史は「イギリス帝国」の光と影を映し出す。
長期的かつグローバルな視点で、その移動と混合の歴史をたどり、社会的マイノリティの共生の道をさぐっていく。

目次
はじめに:「白いイギリス人」と女王様の国で
序章 「黒いイギリス人」とは誰か
第1章 最初の来訪者たち:ローマ帝国期から近世まで
第2章 逃亡奴隷のプロファイル:18世紀前半
第3章 シエラレオネ計画の夢と失望:18世紀後半
第4章 奴隷解放と「黒人消滅」:19世紀
第5章 世界大戦下の黒人臣民と黒人米兵:20世紀前半
第6章 戦勝国の旧弊:20世紀後半
終章 「イギリスらしさ」を担うのは誰か
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

つまみ食い

9
アングロサクソン系よりも前にローマ帝国の臣民としてブリテン島にアフリカ系がいたという興味深い事実から本書は始まる。奴隷貿易の担い手として、奴隷解放論の舞台として、ブリテン島がどのようにアフリカ系と関わってきたかの歴史が主題だが、特に前代未聞の戦死者を出した上で黒人兵の志願者を戦場に送るべきか議論(白人と戦わせ倒す経験を彼らが得ることへ南アフリカなどから強い懸念があった)されていたことなど興味深い。2025/06/17

T. Tokunaga

3
『嵐が丘』のヒースクリフ黒人説とか、シェイクスピアの『オセロー』以外のムーア人問題とか、またはブラック、ブラウン、ホワイトニガー(アイリッシュ)の問題とか、気を引く割に実証性の固まらない分野をすべて回避し、むしろ地味な移民政策や米軍駐留、または経済的な黒人救済策の失敗、背景にある科学的(と自称する)人種差別など、堅実な問題を堅実に扱っている本で、ここまで明晰な本もなかなか見ないと思う。特に人種とジェンダーを扱う本では、抑え過ぎというくらい明晰で穏やかに書かれ、これはイギリス人の論点整理にも役立つレベルだ。2025/07/11

(ま)

2
アングロサクソン・女王の国の帝国主義の陰部としての包摂と排除と黒人の歴史 同時進行していたはずの南アジア系が最後にチョロッとしかでてこないのは方手落ちのような...2025/06/07

Go Extreme

2
三角貿易の流れとグローバルな視点 権力側文書に隠された少数派の主体性 ブリタニアのアフリカ系ローマ人存在 逃亡奴隷広告から見える黒人の実態 完全な黒から浅黒いまでの肌色表現 主体性発揮の歴史 シエラレオネ移住計画 異人種間結婚カップル 一年で200人犠牲の劣悪環境 50万人署名の奴隷制廃止請願 解放後も4年間の無償労働義務 イギリス側で戦った50万人のアフリカ人 公的人種差別容認の初事例 ブラウン・ベイビー 反黒人立法と非難された入植者法 南アジア系住民の政治的存在感 多様な民族の人種混合コミュニティ2025/05/09

mandaraderluste

0
黒いイギリス人は私にとっては、主にフットボール、音楽で馴染み深い。特に音楽の面でオネストジョンズ「London is the place for me」、プレシャーサウンズ「Don't call us immigrants」が印象深く、そのタイトルからイギリス黒人特有のあり様を感じていたが、それがある種のディアスポラ性であることがわかった。合衆国黒人との差異もそこにある気がする。私を魅了する現代イギリスの黒さ深みは、グローバルな大英帝国で生きた資産として「交易」された黒人奴隷によりもたらされるものなのだ。2025/07/18

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