出版社内容情報
ひと昔前の、普通に生きた人々の中にある、ごくありふれた日常。そこには「死と生」にまつわる、さまざまなエピソードが共存していた――。近代化とともに「家」から死が遠ざかり、死への意識が希薄化した現代社会。明治から昭和初期の消えゆく風習を丹念に聞き取りながら、閉塞感ある今の社会の課題を解くヒントを掘り起こす。愚直で素朴で、とてつもなく豊穣な、隠れた民俗学の名著、復刊!
目次
はじめに
第一部 明治末期から大正期の「死の民俗」
1) 生の中の死
1 日々のなかにある日常の続きとしての死
2 日常を断ち切る死の予言
2) 死の儀礼に出会った体験や見聞
1 「湯灌」と奥納戸
2 「角寄せ」
3 「棺造り」や「納棺」と結核患者
4 「親戚へ音をする」「悔やみを言う」
5 「斎(とき)」
6 「葬儀」と「野辺送り」
7 「焼場」と「骨拾い」
8 「木・飯米」
3) 子どもの頃に「人の死」に出会った契機
1 葬式や野辺送りの場面に出かけた契機
2 聴聞や法事の場面に出くわした契機
4) 「人の死」は子どもにとって何であったか
第二部 明治末期から大正期の「生の民俗」
1) 大人への道・自立の旅
2) 結婚
1 仲人
2 結婚
3 こぶり合わせる
4 結婚の祝い
5 離婚
3) お産と産後
1 出産
2 団子汁
3 産湯とあと産
4 産後
4) 健やかな成長を祈る
1 五香
2 祝福
3 七歳までは神のうち
4 「拾い親」の民俗
5 子育てと戦中戦後の労働
6 休み・楽しみ・生きがい
5) 死と生の間を生きる
1 信心・感謝
2 老境(年をとらねば分からないこと)
おわりに
注
聴き取り対象者一覧 並びに聴き取り年月日
あとがき
解説 諸岡了介(島根大学教授)
内容説明
ひと昔前の、普通に生きた人びとの、ありふれた日常。そこには「死と生」にまつわる、様ざまなエピソードが共存していた!近代化とともに「家」から死が遠ざかり、死への意識が希薄化した昨今。明治末期から大正期の風習を丹念に聞き取りながら、不安と閉塞感に満ちた現代社会の課題を凝視する。知られざる民俗学の良書、復刊。
目次
第一部 明治末期から大正期の「死の民俗」(生の中の死;死の儀礼に出会った体験や見聞;子どもの頃に「人の死」に出会った契機;「人の死」は子どもにとって何であったか)
第二部 明治末期から大正期の「生の民俗」(大人への道・自立の旅;結婚;お産と産後;健やかな成長を祈る;死と生の間を生きる)
著者等紹介
田原開起[タハラハルユキ]
1937年広島県生まれ。広島大学教育学部卒業。広島県公立学校教員、広島県教育委員会事務局勤務。1998年、定年退職。2005年、佛教大学大学院修士課程(教育学研究科生涯教育専攻)修了。失われつつある日本の民俗文化や生活の知恵、風習の掘り起こしと再評価をライフワークとし、後期高齢者の聴き取りにとりくむ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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