マガジンエッジコミックス 薔薇十字叢書 中禅寺先生物怪講義録 〈１１〉 - 先生が謎を解いてしまうから。

志水アキ/京極夏彦

講談社（2025/03発売）

• サイズ コミック判／ページ数 160p／高さ 19cm
• 商品コード 9784065387375
• NDC分類 726.1
• Cコード C9979

出版社内容情報

2025年4月よりTVアニメ放送が決定！！
「百鬼夜行シリーズ」の公式スピンオフ作品最新刊！

「――仕方ない、また榎木津の手を借りるか…」

空き家の扉に描かれた不気味な”赤い妖怪”の絵。
発見者が不審に思い、家のへと続く血のような
赤い液体を辿っていくと、そこには暗闇の中
倒れている被害者がいた。
そんな不可解な事件が複数回も起きているという。
そして、栞奈の通う高校にも”赤い妖怪”が現れた…。
どうやら栞奈の先輩の沖田がこの事件に関わっている気配が、
中禅寺は生徒のためにその重い腰をようやく上げて
事件解決へと動き出したのであった。

戦後の日本を舞台にした、
怪異×ミステリ×青春コミック第11弾！！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[雪紫]

お、アニメ化早い。と言うかやっぱり「魍魎の匣」とキャストが違う・・・は、さておき、１冊まるまる事件から解決編。「赤い妖怪」は始めて知ったけど不気味・・・。結構ドタバタで、そしてハートフル。

2025/03/10

[へくとぱすかる]

最新巻に追いつく。本巻は全部がひとつの事件。栞奈（かんな）の学校の新しい登場人物が登場。しかしうまい構成だ。読み終わってみれば、あれもこれもそうだったんだと気がつく。例によって、終戦から間もない時代だからこそ、という事情がからむストーリー。現代なら、さてどう変化させて話を持っていくべきか。ところで瀬戸先輩って、おもしろいキャラだね。乱歩が好きで、明智小五郎に恋するくらいだし、オススメ本をどっさり持っているところがすごい。少年探偵ものは戦前からあったから、それを読んだから、というのが出発点だったのかも。

2025/05/31

[えも]

TVアニメ放送開始とのことで、京極さんネタとは言えこんなに地味なコミックが取り上げられるとは▼しかし今回は榎木津礼二郎が大活躍なので許してあげましょう▼（なぜ上から目線？）

2025/05/19

[ミエル]

このシリーズはいくらでもネタが出てきて終わらなさそう。危ないから首を突っ込むな、と釘を刺す割に行動は制限しない中禅寺先生は栞菜を信用してる良い先生。赤い妖怪って、百鬼夜行のかわいい賑やかしみたいなやつか。名前自体がふんわりしてるし、謎が多いらしいからやっぱりモブかも。

2025/03/22

[APIRU]

まるまる一冊ひとつの事件という、このシリーズとしては珍しい趣向でした。空き家の扉に描かれた赤いひょうたん。血のような痕を辿っていくと男性が倒れていた。すわ殺人事件かと、いつもよりシリアス展開を予感させる幕開けであり、さらにそこに素行不審の男子学生とそれを案じる幼なじみの恋談が絡んできます。総じて怪異色は控えめではありますが、ストーリーはこれまでの中で特に好きな内容。日常的なエピソードやキャラもの的な色が強い回もこのシリーズの魅力ではありますが、時々これくらいのボリューム感の事件があるといいなと思いました。

2025/03/14