講談社選書メチエ<br> ほんとうのカフカ

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講談社選書メチエ
ほんとうのカフカ

  • 明星 聖子【著】
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  • サイズ 46判/ページ数 288p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065377956
  • NDC分類 940.28
  • Cコード C0395

出版社内容情報

ザムザが「変身」したのは「虫」なのか? 『城』の冒頭でKが到着したのは「村」なのか? 『審判』という表題は『訴訟』とすべきか?
カフカの作品にはいくつもの日本語訳が存在し、多くの人に親しまれてきた。だが、「虫」と訳されてきた『変身』を見ても、「虫けら」と訳したもの、原語のまま「ウンゲツィーファー」と表記しているものが登場するなど、一筋縄ではいかない。しかも、1915年に発表された『変身』は作家が生前に公表した数少ない作品の一つで、むしろ例外に該当する。代表作とされる『城』や『審判』は死後出版されたものだが、作家は確定稿を残さなかったため、ほんとうの構成も、ほんとうの順序も、ほんとうの結末も推測するしかないのが実態である。
没後100年を迎えた作家をめぐるドイツ語原文の編集事情を紹介しつつ、カフカのテクストに含まれる錯綜した問題を分かりやすく伝え、日本語訳の問題を検証する。あなたは、まだ「ほんとうのカフカ」を知らない!

[本書の内容]
序 章 ほんとうの変身
「虫」ではなく「ウンゲツィーファー」?/「ウンゲツィーファー」ではなく「虫けら」?/『田舎の婚礼準備』と『変身』/“insect” ではなく “vermin”?/『メタモルフォーシス』ではなく『トランスフォーメーション』?
第一章 ほんとうの到着
「K」は村に着いたのか/書いたままのテクスト?/等価ではない翻訳/誤訳だけではない問題/手稿をめぐる誤情報/「私」の到着/うさんくさい男たち/「私」は測量技師なのか/不審な「私」/もうひとつの到着/少年か、青年か/悪魔のような息子/愛のしるし/仕掛けられた罠/ほんとうの到着
第二章 ほんとうの編集
「私」はいつ「K」になったか/電話はどこにかけたのか/出まかせの肩書き/アイデンティティの正体/「章」とは何か/矛盾する編集方針/定められた〈冒頭〉/新しい「始まり」と「終わり」/〈本〉ではなく〈函〉/批判版vs.写真版/完結した章と未完結の章/ひとつの〈いま〉と複数の〈いま〉/〈正しさ〉をめぐるジレンマ/「夢」は含まれるか
第三章 ほんとうの夢
「史的批判版」という名の写真版/編集の問題と翻訳の問題/ほんとうの「史的批判版」/編集文献学の必要性/ほんとうの底本/「オリジナル」概念の難しさ/もっとも新しい復刻本?/アカデミーへ「提出する」?/ほんとうの外見/書いたものを観察する/『審判』か『訴訟』か/ヴァリアントの提示/「幹」はあるのか?/「私」が現れて消えるとき/ほんとうの結末/白水社版の意義/丘の上の小さな家/ほんとうの夢
第四章 ほんとうの手紙
タイプライターで書かれた手紙/批判版での手紙の並び/ブロート版では読めない手紙/妹の結婚/ほんとうの手紙/フェリスか、フェリーツェか

内容説明

私たちは「ほんとうのカフカ」を何も知らなかった―。例えば『変身』の冒頭、グレゴール・ザムザが変身したといわれるドイツ語のUngeziefer(ウンゲツィーファー)が「虫」を指すかどうかは必ずしも自明ではない。また『城』の冒頭、Kが到着したのは「村」だと思われているが、「村に」に相当する言葉はカフカの原文には存在していない。その『城』も、そして『審判』の邦題で知られる作品も、作家は確定稿を残さなかった。ほんとうの構成も、ほんとうの順番も、ほんとうの結末もわからないカフカの実態を明かす、衝撃の書!

目次

プロローグ ほんとうの変身
第一章 ほんとうの到着(「K」は村に着いたのか;書いたままのテクスト?;等価ではない翻訳 ほか)
第二章 ほんとうの編集(「私」はいつ「K」になったか;電話はどこにかけたのか;出まかせの肩書き ほか)
第三章 ほんとうの夢(「史的批判版」という名の写真版;編集の問題と翻訳の問題;ほんとうの「史的批判版」 ほか)
エピローグ ほんとうの手紙

著者等紹介

明星聖子[ミョウジョウキヨコ]
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。埼玉大学教授を経て、成城大学文芸学部教授。オックスフォード大学ジーザスカレッジ客員シニアリサーチフェロー(2024‐25年)。専門は、近現代ドイツ文学。主な著書に、『新しいカフカ』(慶應義塾大学出版会、2002年。日本独文学会賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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