講談社現代新書<br> 人はどう悩むのか

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講談社現代新書
人はどう悩むのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 232p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065372258
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0247

出版社内容情報

 日本は今、「人生100年」と言われる長寿国になりましたが、その百年間をずっと幸せに生きることは、必ずしも容易ではありません。特に人生の後半、長生きをすればするほど、さまざまな困難が待ち受けています。
 長生きとはすなわち老いることで、老いれば身体は弱り、能力は低下し、外見も衰えます。社会的にも経済的にも不遇になりがちで、病気の心配、介護の心配、さらには死の恐怖も迫ってきます。
 そのため、最近ではうつ状態に陥る高齢者が増えており、せっかく長生きをしているのに、鬱々とした余生を送っている人が少なくありません。
実にもったいないことだと思います。

 その状態を改善するには、どうすればいいのか。
 身体を鍛え、機能の低下を防ぐためにあらゆる努力を重ねることでしょうか。
 ちがいます。老いに抵抗することは、どんどん数が増える敵と闘うようなものです。それならば老化予防に執着するより、早めの和平、すなわち実現可能な状態で満足するほうが理に適っています。
 身体が衰えるのは致し方ないとしても、精神的に健康であれば、日々をよりよく生きられるでしょう。病気や障害があっても、経済的に恵まれていなくても、家族がいてもいなくても、精神的に満たされていれば、幸せを感じることができるはずです。
「幸せな老後」を実現するのに、何より大切なことは、精神的に満たされること、すなわち、「精神の健康」です。

私は精神科医ではありませんが、福祉系の大学で「精神保健学」を昨年(2023年)まで、15年間、学生たちに講義をしてきました。精神保健学とは、文字通り「精神の健康(メンタルヘルス)を保つ」ための学問です。「精神の健康」とは、言い換えれば「毎日を気分よくすごせる状態」です。悩みや不安もなく、社会人、家庭人、個人として、健全な生活をしていることです。すなわちそれは、「幸福」ということで、年齢や地位や財産などに関係なく、生きていく上でもっとも大事なものではないでしょうか。

そこで、本書では、各ライフステージに潜む悩みを年代ごとに解説していきます。ふつうは時系列に沿って、生まれたときからスタートしますが、今回は逆に高齢者の側からたどってみたいと思います。
というのは、今の超高齢社会では、高齢者うつなど、「精神の健康の危機」に直面している人が多いからです。お釈迦さんが唱えた「生老病死」の四苦のうち、「老病死」の三つが襲いかかってくるのが高齢者です。悩みは心に生じるもので、物質や事実のように客観的に存在するものではありません。それなら、事前に悩みのありようを知ることで、実態のない悩みを少しは抑えることができるのではないでしょうか。せっかく手に入れた長生きを、気分よくすごす。それが本書の目的です。

内容説明

誰も書かなかった新しい「悩み方」の教科書。老後の憂うつ、中年の危機…。人生の悩みにはパターンがある。読むと心が軽くなる。大人気「人生の予習」シリーズ最新刊。

目次

第1章 他人事ではない高齢者うつ
第2章 うつだけではない高齢者の悩み
第3章 中高年の心の危機
第4章 大人になってからの危機
第5章 困難な青年期
第6章 悩ましい思春期
第7章 ハードな学童期
第8章 油断できない幼児期・乳児期
第9章 現代を悩まずに生きるには

著者等紹介

久坂部羊[クサカベヨウ]
1955年大阪府生まれ。小説家・医師。大阪大学医学部卒業。大阪大学医学部附属病院の外科および麻酔科にて研修。その後、大阪府立成人病センター(現・大阪国際がんセンター)で麻酔科医、神戸掖済会病院で外科医、在外公館で医務官として勤務。同人誌「VIKING」での活動を経て、『廃用身』(幻冬舎)で2003年に作家デビュー。2014年『悪医』(朝日新聞出版)で第3回日本医療小説大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けぴ

39
心に残った名文「この世に楽な仕事はない、無茶な客に耐えるのも、無能な上司に従うふりをするのも、全部ひっくるめて仕事で、給料はその我慢料である」。高齢から中高年、青年期、思春期、学童期、乳児期と人生における悩みを軽いタッチで解説しています。こんなエッセイも良いが、やっぱり小説が読みたいものです。2025/04/10

よっち

29
「人生100年」と言われる時代。せっかく手に入れた長生きを気分よくすごすために、事前に悩みのありようを知ることを試みる1冊。各ライフステージに潜む悩みを高齢者の側から辿っていく構成で、他人事ではない高齢者のうつとはどういう状態か、身体機能や社会的・経済的な損失、性格の変化といったうつだけではない高齢者の悩み、中高年の心の危機、大人になってからの様々な危機、様々な決断を迫られる困難な青年期、悩ましい思春期に至るまで、自分が未経験の部分は想像することしかできませんが、長生きしたらしたで悩みは尽きないですね…。2024/10/09

kum

23
初めて電子書籍を1冊完読。通勤中に読むのには便利だが、メモ機能もあるとはいえ読み終えて全体を見直すにはやはり不便…というのが今のところの感想。生まれてから老いるまで、そのライフステージごとに経験する悩みの数々。種類や対処法は違えど、どのステージにもそれぞれの悩みがある。人生百年時代、幸せな老後の実現のためには、老いに抵抗するよりも精神が健康であることが大事。「いつまでも元気で若々しく」とか「人生まだまだ自分らしく」などというきれい事が逆に老いの現実を受け入れにくくしている、という一文にはなるほどと思った。2025/04/04

aloha0307

19
この国は「人生百年時代」と言われる長寿国 人生の後半になればなるほど困難がありました(本書によればこの先はさらに押し寄せてくるのだそうです)。「幸せな老後」のために何よりも大切なことは...「精神の健康」です。これから起こることになるべく期待値を高めず、不具合をできるだけ多く、できるだけよくない状況を想定しておくことが肝要と知りました。2025/02/24

ひめぴょん

18
「婦人公論2024年12月号」書評欄で取り上げられていたのを機に読みました。 思い通りにならないことを思い通りにしようとすることが悩み。著者が離婚を考えていた時、相手を変えようと懸命になっているうちは、嫌な部分しか見えない。不満を口にしなくなったら平和になった。幸せには相応の代償が必要。上手に老いるコツは知性をもって現状を受け入れること。と書かれていた。 高齢者・中高年・青年期・思春期・学童期・幼児期・乳児期それぞれの状況別悩みについて書かれた後の終章に悩み事が起こらないようにすることは不可能。いろいろな2025/01/07

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