出版社内容情報
みんなの恋愛をわたしは知らない。
芥川賞受賞のベストセラー『おいしいごはんが食べられますように』著者が放つ、最高の〈恋愛〉小説集。
あなたはどこまで共感できますか?
ひと筋縄ではいかない5つの「恋」のかたち。
【収録作品】
「花束の夜」「お返し」「新しい恋愛」「あしたの待ち合わせ」「いくつも数える」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
280
高瀬 隼子は、新作中心に読んでいる作家です。 あまり新しさは感じませんが(どちらかと言うと昭和感が漂っています)、著者ならではの、クセのあるモヤゾワ恋愛短篇集、オススメは、「お返し」&「いくつも数える」です。 https://ataren.kodansha.co.jp/2024/09/28
fwhd8325
200
高瀬さんの作品しては、毒気が物足りなかったように感じました。だいぶ免疫の効果が大きいかもしれません。どの作品も、らしいなぁと感心しながら楽しい読書でした。表題作「新しい恋愛」、「花束の夜」「お返し」と、最初の3編が好みです。だから、ぐいぐいページが進みました。2024/11/20
道楽モン
181
高瀬隼子の恋愛を主題とした最新短編集。少しずつ作風を変化させているのかと感じさせられるが、主人公の価値観と世間の評価のズレ、あるいは看過されがちな常識に対する違和感に執拗なまでにこだわるという点では、まったくブレてない。その解像度と思考過程に、高瀬隼子の揺るぎない妥協の無さを感じる。底の浅い軽率な他者の行動原理や底の浅い見識に「これって何なの?」という問題提起を作品化しているのだろう。読者たちが当たり前の常識としてスルーさせてしまう小さな違和感や、思考停止と自己愛に基づく滑稽な行動を容赦なく描いている。2024/10/14
はにこ
166
恋愛を描く短編集。明日の待ち合わせ、ちょっと怖かったな。好きでも無い相手への独占欲みたいなの。私は全く理解できないんだけど、こういう人、居るんだよ知ってるって思った。夫婦の年齢差ってどこまでなら違和感無いんだろうね。芸能人でよくあるけど、やっぱりちょっと気持ち悪いって思っちゃうんだよね。本人が幸せなら構わないはずなんだけどね。どの恋愛も思うところがあって楽しめた。2024/11/27
美紀ちゃん
132
「夜の花束」退職して先輩の店を手伝うという倉岡さん。好きだったけど彼ではない。恋をしていたけど彼ではない。そういう寂しさがよくわかる話だった。「新しい恋愛」すごい。ラストが秀逸。びっくりした。高瀬隼子さんすごい!「いくつも数える」人の恋愛を聞いた時の気持ち悪さ。歳の差が離れていてもいいと思う。それを気持ち悪いという人がわたしは嫌だと感じた。でも津野くんの悩みはわかる。そういう嫌悪の話の後に自分はどうなのか?深く考えてぐるぐるすることがすごく伝わってきていい話だった。5つの短編集どれも面白かった!2024/10/17
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