出版社内容情報
【“正しい訓練”でおこなえば、手の機能はUPする!】
脳卒中後遺症である運動マヒは、発症から6ヵ月たつとマヒの改善がほとんど見込めなくなるといわれています。急性期や回復期に対応するリハビリテーション専門病院などでは、退院後にはもとの生活能力に近いところまで回復することをめざし訓練します。
しかし、入院期間が限られているため、積極的に上肢(腕や手)の機能訓練をするというよりは、日常生活訓練を中心にせざるをえない状況にあります。こうして、マヒ側の手を使う機会を失ってしまう人が多いのです。
また、たとえ訓練に励んだとしてもマヒ手はよくならず、多くの人があきらめてしまっています。しかし、近年の磁気刺激療法やボツリヌス療法などの目覚ましい普及で、これ以上よくならないとされてきたマヒでも改善する可能性が出てきました。
上肢のリハビリテーション治療で一番大切なことは、マヒのレベル(程度)にあった正しい訓練法です。マヒがよくなるには順番があります。「質のよい訓練」があってこそ磁気刺激療法やボツリヌス療法も効果を十二分に発揮します。
本書では、患者さんがより自主的に取り組みやすいようにマヒのレベルにあわせた段階ごとの訓練法を紹介します。
【本書の内容構成】
Part1 スタート前準備編2
Part2 毎日チャレンジ実践編
STEP1 肩周りの筋肉を鍛える運動から
STEP2 支える力を高める運動を中心に
STEP3 腕と手を滑らかに動かすために
STEP4 日常生活でどんどんチャレンジ!
Part3 回復を促す治療法編
内容説明
手の機能を取り戻す!いますぐできる画期的トレーニング法、全74メニューを一挙紹介!
目次
1 スタート前準備編(マヒの評価と訓練法―運動マヒの程度に基づく訓練法は4段階;STEP分類―どの段階の訓練法が自分に必要なのか;訓練ポイント―自分の状態を理解して積極的な訓練を)
2 毎日チャレンジ実践編(肩周りの筋肉を鍛える運動から;支える力を高める運動を中心に;腕と手を滑らかに動かすために;日常生活でどんどんチャレンジ!)
3 回復を促す治療法編(軽度・中等度マヒへの治療法―進化したリハビリテーション治療「NEURO」;重度マヒへの治療法―重度マヒでもあきらめない「ボツリヌス療法」;最新療法―「体外衝撃波療法」と「ハンドジグリング」;リハビリテーション治療Q&A)
著者等紹介
安保雅博[アボマサヒロ]
1990年東京慈恵会医科大学卒業。93年神奈川リハビリテーション病院、96年東京都立大学久保病院の各リハビリテーション科医員、98~2000年スウェーデンのカロリンスカ研究所・病院に留学、帰国後、東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学講座講師、同病院診療部長を経て、07年より東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学講座主任教授。09年より首都大学東京客員教授、15年より京都府立医科大学大学院医学研究科客員教授を併任。16年より東京慈恵会医科大学附属病院副院長。磁気刺激療法と集中的作業療法を組み合わせた療法「NEURO」およびボツリヌス療法を積極的に行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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