出版社内容情報
社長と社員の給与格差、どれくらいならOKですか?
日本では、資産5億円以上の超富裕層は9万世帯。単身世帯の34・5%は資産ゼローー。
富裕者をより富ませ、貧困者をより貧しくさせる今日の資本主義。
アダム・スミスやマルクス、ケインズ、そしてピケティは、「富と貧困」の問題をいかに論じてきたか。
経済学の歴史に学びながら、経済成長か格差是正か、資本主義のジレンマについて考え、今後の進むべき道を提示する。
●先進国のなかでも所得格差の大きい日本
●日本の相対的貧困率は15.4%
●なぜ若者と高齢者の貧困率が高いのか
●最低賃金以下で働く人の割合は1.8%
●日本の生活保護の捕捉率は20%前後
●自由な経済活動がもたらす勝者と敗者――ヒューム
●アダム・スミスは経済学者か道徳哲学者か
●空想的社会主義者たちの格差是正策
●マルクスへの橋渡しをしたJ・S・ミル
●失業者の発生を明らかにしたケインズ
●福祉国家の先駆けはビスマルクのプロシャ
●ウェッブ夫妻のナショナル・ミニマム論
●税収を財源とするデンマークの福祉制度
●高所得者の動向を分析したピケティの衝撃
●逆進性が強いアメリカの所得税制
●所得格差の大きい共産主義国・中国
●日本の年収1000万円以上は5%
●アメリカ超富裕者たちの脱税率
●日本の所得税の最高税率はどう変わったか
●家族の変化と福祉国家への道
内容説明
富裕者をより富ませ、貧困者をより貧しくさせる今日の資本主義。アダム・スミスやケインズ、ピケティは、「富と貧困」の問題をいかに論じてきたか。経済学の歴史に学びながら、経済成長か格差是正か、資本主義のジレンマについて考え、今後の進むべき道を提示する。
目次
第1章 格差の現実
第2章 資本主義社会へ
第3章 資本主義の矛盾に向き合う経済学
第4章 福祉国家と格差社会
第5章 ピケティの登場
第6章 ピケティ以降の格差論
第7章 経済成長か、公平性か
第8章 日本は格差を是正できるのか
著者等紹介
橘木俊詔[タチバナキトシアキ]
1943年、兵庫県生まれ。小樽商科大学、大阪大学大学院を経て、ジョンズ・ホプキンス大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。京都大学教授、同志社大学教授、京都女子大学客員教授を歴任。現在、京都大学名誉教授。仏米英独で研究職・教育職を経験。元日本経済学会会長。専門は経済学、特に労働経済学。主な著書に、『日本の経済格差』(エコノミスト賞受賞)『家計からみる日本経済』(石橋湛山賞受賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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