丹波哲郎見事な生涯

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丹波哲郎見事な生涯

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  • サイズ 46判/ページ数 456p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784065353370
  • NDC分類 778.21
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「人間、死ぬとなぁ、魂がぐぅーっと浮き上がっていくんだよ。それで、どんどんどんどん上昇していく。ところが、天井でぶつかって、一度反転するんだ。すると、ベッドの上には自分の骸(むくろ)がある」
「やがて、かなたに小さな光が見えてくる。その光に向かって、どんどんどんどん走っていく。どんどんどんどん走っていく。でも、息切れしないんだ。なぜか? ……死んでるから」

大俳優・丹波哲郎は「霊界の宣伝マン」を自称し、映画撮影の合間には、西田敏行ら共演者をつかまえて「あの世」について語りつづけた。中年期以降、霊界研究に入れ込み、ついに『大霊界』という映画を制作するほど「死後の世界」に没頭した。
「死ぬってのはなぁ、隣町に引っ越していくようなことなんだ。死ぬことをいつも考えていないと、人間、ちゃんとした仕事はできないぞ。おまえも、いつでも死ぬ覚悟、死ぬ準備をしといたほうが、自分も楽だろう」――

丹波は1922年(大正11年)、都内の資産家の家に生まれ、中央大学に進んだ。同世代の多くが戦地に送られ、生死の極限に立たされているとき、奇跡的に前線への出征を逃れ、内地で終戦を迎える。
その理由は、激しい吃音だった。
終戦後、俳優を志した丹波は、舞台俳優を経て映画デビューし、さらに鬼才・深作欣二らと組んでテレビドラマに進出して大成功を収めた。
高度成長期の東京をジェームス・ボンドが縦横に駆け抜ける1967年の映画『007は二度死ぬ』で日本の秘密組織トップ「タイガー・タナカ」を演じ、「日本を代表する国際俳優」と目されるようになる。
テレビドラマ「キイハンター」、「Gメン’75」で土曜午後9時の「顔」となり、抜群の存在感で「太陽にほえろ!」の石原裕次郎のライバルと目された。
『日本沈没』『砂の器』『八甲田山』『人間革命』など大作映画にも主役級として次々出演し、出演者リストの最後に名前が登場する「留めのスター」と言われた。
その丹波が、なぜそれほど霊界と死後の世界に夢中になったのか。
数々の名作ノンフィクションを発表してきた筆者が、5年以上に及ぶ取材をかけてその秘密に挑む。
丹波哲郎が抱えた、誰にも言えない「闇」とはなんだったのか。
若かりし頃に書かれた熱烈な手紙の数々。
そして、終生背負った「原罪」――。
「死は待ち遠しい」と言いつづけ、「霊界」「あの世」の素晴らしさを説きつづけた大俳優の到達した境地を解き明かすことで、生きること、そして人生を閉じることについて洞察する、最上の評伝文学。

内容説明

「死は待ち遠しい」。超人気俳優はなぜ「あの世」「霊界」に惹かれたのか。死後の世界、生きることの意味を考え抜き、愛情と人望に溢れた84年の生涯を、渾身の取材で解き明かす。

目次

坊や猿
第三の男
救いの神
007
智恵子抄
ボスとファミリー
人間革命
留めのスター
宿命の少女
死は「永遠の生」である
大霊界
不倫と純愛
死んだら驚いた
天国の駅

著者等紹介

野村進[ノムラススム]
1956年東京生まれ。ノンフィクションライター。拓殖大学国際学部教授。在日コリアンの世界を描いた『コリアン世界の旅』で大宅壮一ノンフィクション賞と講談社ノンフィクション賞をダブル受賞。『アジア 新しい物語』でアジア・太平洋賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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fwhd8325

62
よくある芸能人本かと思っていましたが、野村進さんだから間違いないかなと思いました。そして、このボリュームは本気です。丹波哲郎さんと言えば、日本を代表する国際スターだと思います。晩年の霊界からの使者にしても、俳優としての功績から、説得力を感じました。当時は、こうしたオカルト的なものも普通に放送されていましたし、中には胡散臭い方もいたように思います。イメージを踏襲したような内容でした。しかし、これだけ存在感を強く感じさせてくれる方は、もう現れないかもしれないです。2025/05/06

こばまり

58
かねてより、俳優としての功績が正しく評価されていないのではと思っていたので、その点大満足。また、彼を駆り立てた霊界の宣伝マンとしての活動の詳細、妻を含む3人の女性との関係等、読み応えがあり非常に優れた評伝だった。今年の私的ランキング入り間違いなし。2024/05/05

ばんだねいっぺい

29
裕福ながら母以外の家族の冷たさに身を縮めながら、あれよあれよと俳優になってゆくその偶然の妙味に唸る。茫洋たる大海のようなユーモアと愛情深さ故か、後半からちょっと足並みが常人と一線を画するものとなっていく。多面的な人物描写により、人間の複雑怪奇さを教えてくれる。2024/09/15

kei-zu

26
私の世代には「Gメン75」の黒木警視正。長じて追っかけで鑑賞した「砂の器」「日本沈没」なども印象深い。前作の大ヒットに対し大ゴケした「大霊界2」は、仲間内で集まっての上映会で鑑賞しました。「霊界の宣伝マン」としての活躍は、幼い頃に妹を亡くした経験から、3人の女性を巡る経緯もあるようで、読みながらなかなか複雑な気持ちがするところ。それでも死後に、医者になった兄から「心を癒す人として、自分にしかできないことを精一杯やった」と言われたというのが書名の意図か。2024/05/17

A.T

24
チャラっとした俳優さんだと思っていた丹波哲郎の隠された人生哲学を読み解く…この著者の読みは深い。あの「大霊界」は何だったのか、をここまで丁寧に一途に解説してくれた人はないだろう。小説よりも奇なりの丹波哲郎の生涯を描いた傑作。2024/10/14

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