出版社内容情報
(「はじめに」より、一部抜粋)
生まれつき、左手指が2本しかありません。
右手の5本と合わせて、不恰好ですが、合わせてラッキーセブンの7本指。
これまで耳を塞ぎたくなる言葉をぶつけられた日や、
視線を受け止めきれない日もありました。それもまた人生です。
左手の障害を隠したかったとき、
やり場のない気持ちを受け入れ、守ってくれた場所が、左ポケットでした。
私には救いでもあり、同時にどこか虚しくもあった。
今でも、左のポケットに逃げ込むことがあります。
でも、今はもう悲しくなることはありません。
堂々とすることで得られる自由、隠すことで守ることのできる自由。
そのどちらも素晴らしくて、美しいという事実を、私は知っています。
きっと誰もが、やり場のない気持ちを胸に、ポケットに、今日を生きている。
ありのままの貴方が美しいのだというメッセージをこの本に託して。
昨日よりもほんの少し、貴方が自分のことを許せますように。
「自分のことが好きで、自分のことが嫌いな、世界に一人の貴方へ」
内容説明
障害のある左手と、やり場のない気持ち。いつも受け入れてくれたのは、「ひだりポケット」でした―。元NHKパラリンピック放送リポーターの初エッセイ。
目次
第1章 パラリンピック奮闘記(そして僕は途方に暮れる;世界で一番、綺麗な夕焼け ほか)
第2章 美容は心の処方箋(学ランの私が、譲れなかったもの;「手放す」という美容 ほか)
第3章 障害と個性(ビビるくらい厳しかった母;クレヨンの匂い ほか)
第4章 大きな声で、Be Happy!(やたらと多いマグカップ;欠けてる先を辿っていけば ほか)
著者等紹介
三上大進[ミカミダイシン]
大学卒業後、外資系化粧品会社でマーケティングに従事。2018年に日本放送協会入局。業界初となる障害のあるキャスター・リポーターとして採用され平昌2018、東京2020パラリンピックにてリポーターを務める。生まれつき左手の指が2本という、左上肢機能障害を持つ。また、自身がセクシャルマイノリティであることをカミングアウトしている。現在はスキンケア研究家として活動し、スキンケアブランド「dr365」をプロデュース、運営(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Naomi
kanki
恋空
たっきー
ぽけっとももんが