出版社内容情報
殺人犯は、13歳。
法は彼女を裁けない――。
映画化で話題の『法廷遊戯』に続く、衝撃ミステリー!
狐の面をつけた少女が、監禁した大人を次々に殺害する事件が発生した。
凶器はナイフ、トンカチ、ロープ、注射器。
常軌を逸した犯行は、ネット上で中継された。
彼女は13歳の「刑事未成年」で、法では裁かれない。
「だから、今しかないの」――。
ミステリー界の話題をさらったデビュー作『法廷遊戯』に続く衝撃作!
内容説明
狐の面をつけた少女が、監禁した大人を次々に殺害する事件が発生した。凶器はナイフ、トンカチ、ロープ、注射器。常軌を逸した犯行は、ネット上で中継された。彼女は十三歳の「刑事未成年」で、法では裁かれない。「だから、今しかないの」―。ミステリー界の話題をさらったデビュー作『法廷遊戯』に続く衝撃作!
著者等紹介
五十嵐律人[イガラシリツト]
1990年岩手県生まれ。東北大学法学部卒業、同大学法科大学院修了。弁護士(ベリーベスト法律事務所、第一東京弁護士会)。『法廷遊戯』で第62回メフィスト賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
オーウェン
61
家裁調査官と13歳の中学生たちのミステリ。殺害生中継のサイトで3人を殺した13歳の少女。14歳以下は刑務所に送れないので、家裁調査官の真昼が担当するが、ここから事件は派生していく。事件の概要としては思ったより小さいし、「法廷遊戯」に比べるとかなりシンプル。とはいえ真昼の更生へと結びつけていく主題は分かる。タイトルは矯正不能の少年少女のことであり、それを何とかという考えで葛藤する調査官たち。ミステリとしてはある程度予想がつく冒頭の事件だが、そこに対するドラマの方が見せたいのだろう2025/09/02
おぬち
44
加害者の姉と殺された被害者の遺族がお友達同士。なんて狂気じみている設定と思ったけど、理由があったのね…。途中はしかめっ面になりながら読み進めたくらい痛ましかった…。少年犯罪はやり直せると信じたい反面、生まれ持ったものは直らないのではという気持ちもある…。このような題材は本当に深く考えてしまう…2024/04/25
坂城 弥生
39
重い話だった…2023/11/20
ハゲおやじ
34
”法廷遊戯”を読み 読後感は良くないが、法律用語?が面白くて 本作を読む。13歳が起こした監禁殺人事件を起点に話は進んで行く。被害者/加害者および家庭裁判所調査官のそれぞれの過去や思惑が入り乱れて行き、殺人事件の実態が明かされるラストは絶妙…って 正直 読んでいて気分が悪くなったなぁ。親から見放された子供、助けを求められても聞く耳持たない大人達 そして 脳の一部欠落者?の関係は、明るい話に結びつく事は無いけど 唯一 自殺を留まった事だけは ”良し” かな。私には「五十嵐 律人トラウマ」になりそうだなぁ。2024/09/01
mayu
34
衝動を溜める受け皿を持たない、生物学的要因によって非行に走ってしまった少年はやり直せるのか。難しくてなんて考えさせられるテーマなんだろう。まともな大人が周りに存在しない環境、次第に大人を信用しなくなり嫌悪感さえ抱く少年たちの心は固く閉ざされている。自分達でどうにかしようとして藻掻く姿にもうやめてあげてくれと叫びそうになる。若い家庭裁判所調査官の少年達と真摯に向き合う姿と「やり直せるから、少年なんだよ」という言葉が強く残り、気づいたら没頭して読んでいた。引き込まれて読むのがやめられなくなる一冊。2023/10/17




