出版社内容情報
新左翼の伝説的指導者、藤堂蒼子が逮捕された。押収された七枚の写真には、「L(ルーシー)資金」の融資条件である「ルーシー7(七人の子供たち)」が写し出されている。捜査官・笹山徹が、深夜のアジアの都市に潜む危険な人脈を追った先で浮かび上がったのは、子供たちを街に消し去る笛吹き男の都市伝説、あるいはアメリカ統治に入る驚くべき日本の運命だったーー
雑誌連載後、未刊行のまま20年近く放置された小説版『多重人格探偵サイコ』最終章。陰謀論に満ちた現代社会を抉り取る「ゼロ年代で最もイカれた小説」が不意打ちで単行本化!
内容説明
新左翼の伝説的指導者、藤堂蒼子が逮捕された。押収された七枚の写真には、「L資金」の融資条件である「ルーシー7」が写し出されている。捜査官・笹山徹が、深夜のアジアの都市に潜む危険な人脈を追った先で浮かび上がったのは、子供たちを街に消し去る笛吹き男の都市伝説、あるいはアメリカ統治に入る驚くべき日本の運命だった―。雑誌連載後、未刊行のまま20年近く放置された小説版『多重人格探偵サイコ』最終章。陰謀論に満ちた現代社会を抉り取る「ゼロ年代で最もイカれた小説」が不意打ちで単行本化!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ノリスケ
1
何を読まされてるんだって言う感じが、好き。2024/06/25
くらさん
1
読むのにかなり疲れた。久しぶりのサイコ。懐かしさから手に取ったけど、読み終わるのにかなり時間がかかった。自分も年をとったということかな。2023/12/19
めあり
0
アメリカに統治された日本で、主人公不在の物語が紡がれる。ルーシー7のバラバラにされた人格、人格分裂していく主人公であるべきだった男、作者と語りを共有する警察等、目まぐるしく変わる主観が必死に物語を進める。国、民族、個性、アイデンティティの周りを浮遊しながら世界に揉まれていく人物が少し悲しい。2025/07/28