出版社内容情報
「私が皇帝になって世界を平和にする!」
西洋中世唯一の女性歴史家、ビザンツ皇女アンナ・コムネナの数奇な運命を鮮やかに描くフルカラー漫画、第4巻!
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第47回 講談社漫画賞少女部門受賞『あの子の子ども』の蒼井まもるさん推薦!
移りゆく歴史の中でもがく女性達の悩みや迷いは1000年前のローマ帝国でも現代社会でも変わってないのかもしれません。
アンナの勇敢な言葉で紡がれる物語は時を超え私達の心に強く響き、勇気づけられます。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
兵士O
48
アンナは決して男にとって(都合の)いい女ではありません。男(特にライバルの弟ヨハネス)のプライドも平気で傷つけるし、男性優位のビザンツ宮廷にあって女性の政治への進出も当然だと思っている。あるいは革命を起こそうとさえ思っている。その一方で佐藤さんはヨハネスに嫁いできたハンガリー王女ピロシュカの男に尽くすのは当たり前という姿勢にも共感しています。そこにはポリフォニーがある。それぞれの人物の立場、個性、思想がぶつかり合っている。この巻はそんなアンナが自分の剣を徐々に抜き放つ(表紙)波乱のプレリュードの予感や! 2024/04/03
るぴん
33
アンナも、そしてアンナの周囲も出産ラッシュ。現代以上にお産が命がけだからこそ、女性の権利や医療を主張するアンナ。本当に彼女が女帝になっていたら…と考えてしまう。弟ヨハネスも秀でた人物なんだろうけれど、人としての温かさがない。戦場に同道させた妻の出産を経て、ヨハネスの心境にも変化が生まれるのか?2023/07/22
りー
26
ヨハネスという優れた王位継承者を、アンナは認めない。アンナはアンナ自身こそ王に相応しいと信じ、自分のできる最大の努力で頂点を目指す。家族パートが微笑ましく、またアンナ様の美しさが輝かしく、うっかり幸せな気持ちで読み終わりそうになるけれど、そろそろ次の巻で嵐が来るはず。どう描かれるのか楽しみで仕方ない。2023/07/22
あつ子🐈⬛
24
「『一度お産をするくらいなら 三度戦場に立つ方がまし』!古の悲劇の台詞です これは異国から嫁いだ女が語る苦しみの言葉 そして この言葉を紡いだ詩人は戦を目の当たりにしていた男 男たちが戦場で命を張るように母親たちも命懸けで出産をする 古代からみな知っている事です なのに なぜ妻にさらなる危険を与えるのです!」 アンナは母になって、より強く賢く美しくなりました。ヨハネス…お前…猛省せえよ(怒)2023/08/29
aisu
24
アンナ・コムネナは11世紀のビザンツ皇女で、後に父王の伝記を書き、ヨーロッパ初の女性歴史家と言われている。マンガは幼い頃から始まり、今は3児の母。弟と生涯仲が悪い。次巻で決定的な出来事がありそう…。フルカラーで華やかで可愛らしい綺麗な絵柄に、基本的にはほのぼのギャグ。だがこの後は中々厳しい展開の様だし(ウィキで史実を読んでしまった)、どう描かれるのか楽しみです。2023/08/10