講談社学術文庫<br> 遠野物語 全訳注

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講談社学術文庫
遠野物語 全訳注

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  • サイズ 文庫判/ページ数 344p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784065325315
  • NDC分類 382.122
  • Cコード C0139

出版社内容情報

全部読まなければ、この本のすごさはわからない!

日本民俗学の創始者である柳田の原点にして代表作には、いったい何が論じられ、企てられたのか。
「平地人を戦慄せしめよ」という高らかな宣言に込められたものとは何か。

「ザシキワラシ、オシラサマや河童たちが躍る不思議な世界」
「叙情豊かな日本人の原風景」
という本書がまとってきたイメージの奥にある真価を読み取るための、
懇切な解説つき全文現代語訳。

内容説明

平地人を戦慄せしめよ/此書は現在の事実なり―高らかな挑発の言のもと、柳田はいったい何を企てたか。ザシキワラシ、オシラサマや河童たちが躍る不思議な世界を描く本書は、しかし読む者をして「叙情豊かな日本人の原風景」といった郷愁にただひたることを許さない。民俗学を創始した記念碑的作品の真価がわかる、平易な訳文と懇切な注釈の全訳注。

目次

平地人を戦慄せしめよ
遠野郷は山々にて取囲まれたる平地なり
山々の奥には山人住めり
奥山に入り茸を採るとて小屋を掛け宿りてありしに
部落には必ず一戸の旧家ありてオクナイサマと云ふ神を祀る
旧家にはザシキワラシと云ふ神の住みたまふ家少なからず
ふと裏口の方より足音して来る者あるを見れば亡くなりし老女なり
村々の旧家を大同と云ふは大同元年に甲斐国より移り来たる家なればかく云ふ
早地峯より出でて東北の方宮古の海に流れ入る川を閉伊川と云ふ
遠野郷の民家の子女にして異人にさらはれて行く者年々多くあり
猿の経立御犬の経立は恐ろしきものなり
驚きて見れば猿の経立なり
死助の山にカツコ花あり遠野郷にても珍しと云ふ花なり
閉伊川の流には淵多く恐ろしき伝説少なからず
川には河童多く住めり猿ケ石川殊に多し
和野村の嘉兵衛爺雉子小屋に入りて雉子を待ちしに
山中の不思議なる家をマヨヒガと云ふ
阿倍貞任に関する伝説は此外にも多し
娘此馬を愛して夜になれば厩舎に行きて寝ね終に馬と夫婦に成れり
カクラサマの木像は遠野郷のうちに数多あり〔ほか〕

著者等紹介

柳田國男[ヤナギタクニオ]
1875‐1962年。兵庫県生まれ。日本民俗学の創始者

新谷尚紀[シンタニタカノリ]
1948年広島県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得。国立総合研究大学院大学・国立歴史民俗博物館名誉教授。社会学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さとうしん

14
現代語訳なんて必要か?と思っていたが、訳文は確かに読みやすい。部分的にしか付けられていないが、訳注も全訳注シリーズの他の本とはかなり趣が異なっており、当該項目の関連の研究の紹介を中心とする、長文にわたるものである。巻末の付録は実質上の解説、解題で、『遠野物語』の研究史や、これまでどう読まれてきたかがまとめられている。本書を別の版で既に持っている読者も買う価値があると思う。2023/08/20

Vincent

8
岩手県遠野地方にまつわる不思議な話がつづられた短篇集の新訳。山男、山女、ざしきわらし、さまよう死人、河童、魔法使い、山の神など多様な怪人が続々登場。山間部だけでなく湾岸地方の怪異も紹介されるのは案外意外。エピソードでは第17章の山奥の不思議な屋敷マヨイガの連作がおススメ。2023/11/11

みのくま

5
改めて本書を再読してみると以前読んだ時には気にならなかった箇所が気になってしまうようになる。遠野の怪異は前近代的な想像力が近過去にあった事を「この話は○年前に起こった」という文言で表している。近代化によって捨て去ってしまったものを再度汲み上げようとする柳田の意図がここに垣間見えるのだ。遠野という中央から周縁化された寒村で起こる数々の怪異は、現代人の目線で見れば殺人・窃盗・拉致監禁など残酷な事件に他ならない。しかし、遠野という土地ならではの怨念がその事件を脚色する。安倍貞任やアイヌ、山の民という要素である。2024/03/16

アル

4
原文は文語体の『遠野物語』の現代語訳。現代語訳はですます調の語りの柔らかさが印象的で、続けて記載されている原文の端正さと好対照。 注は語注的なものではなく、各章全体の解説に近い内容で訳者の研究・論説がはっきり出ている感。 「付録」では『遠野物語』の受容史を中心に具体的な書名を挙げて解説しているが、1970~80年代の論考が柳田邦夫の意図するところを読み取れていない点、特に80年代の柳田批判が西洋民俗学の受け売りで否定していたことにかなり批判的なのが印象に残った。2023/09/07

りん

1
注釈はかなり役立つ!遠野行くなら、その前に通読するほうがいい。旅は何倍も楽しくなる!2024/02/25

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