出版社内容情報
「社会とは、いくつもの齟齬感や、違和感や、隔たりの意識が複雑に交錯しあう苛酷な空間にほかなりません」――。
東大生の心を慄(ふる)わせた伝説の入学式式辞のほか、大学は知と人が行き交い別れる「寄港地」たれと説く「第三世代の大学」論、運動論、映画論など、仏文学・映画評論の大家が、学問と教育に関わるすべての人に真摯に呼びかける、知の革新のための書!
[目次]
いま、この書物の読者となろうとしているあなたに
一 齟齬の誘惑
二 真実の位置
三 第三世代の大学
四 東京大学をめざす若い男女に
五 視線の論理・視線の倫理
総長日誌
学術文庫版へのあとがき
「社会に生きているわたくしたちは、何かを理解することで変化するのだし、当然、その変化は社会をも変容させる契機をはらんでいるはずです。ところが、「何かを理解したかのような気分」の蔓延は、そうした変化や変容の芽を、いたるところでつみとってしまいます。」 ――「いま、この書物の読者となろうとしているあなたに」より
内容説明
「社会とは、いくつもの齟齬感や、違和感や、隔たりの意識が複雑に交錯しあう苛酷な空間にほかなりません」―。東大生の心を慄わせた伝説の入学式式辞のほか、大学は人と知が行き交い別れる「寄港地」たれと説く「第三世代の大学」論、運動論など、仏文学・映画評論の大家が学問と教育に関わるすべての人へ真摯に呼びかける、知の革新のための書!
目次
1 齟齬の誘惑(齟齬感と違和感と隔たりの意識;「誇り」の感情 ほか)
2 真実の位置(第三世代の大学―「塔」から「寄港地」へ;真実の位置 ほか)
3 第三世代の大学(総長就任にあたって;「総長」という名前 ほか)
4 東京大学をめざす若い男女に(「開かれた濃密さ」へ;知的な柔軟さのさらなる創出に向けて ほか)
5 視線の論理・視線の倫理(小津安二郎―日本映画の海外の評価)
総長日誌
著者等紹介
蓮實重彦[ハスミシゲヒコ]
1936年、東京都生まれ。東京大学仏文学科卒業。パリ大学にて博士号取得。東京大学教授を経て、東京大学第26代総長。仏文学者、映画批評家、文芸批評家、小説家。『反=日本語論』で読売文学賞、『凡庸な芸術家の肖像』で芸術選奨文部大臣賞、『伯爵夫人』で三島由紀夫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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