内容説明
法の網をすり抜け、街なかに紛れる犯罪者たち―。商社マンの阿久津清春と現職刑事の則本敦子も、犯した殺人が露見されず過ごしていた。ふたりの罪の証拠を握る柚木玲美は、自殺とされた母の死と消息不明の姉の安否を清春と敦子に調べさせる。善悪では割りきれない正義とは。圧倒的迫力のクライムノベル。
著者等紹介
長浦京[ナガウラキョウ]
1967年埼玉県生まれ。法政大学経営学部卒業。2011年『赤刃』で第6回小説現代長編新人賞を受賞。’17年デビュー2作目の『リボルバー・リリー』で第19回大藪春彦賞を受賞し、一躍ハードボイルド・冒険小説の名手として注目を集める。’19年『マーダーズ』(本書)で第2回細谷正充賞を受賞。’21年『アンダードッグス』(KADOKAWA)では第164回直木賞、第74回日本推理作家協会賞の候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
えみ
63
悪が悪を駆逐する、絶対犯罪の揃い踏み。まるで永久不変の憎悪が蔓延する箱庭に閉じ込められた犯罪者達を観察しているような気分になる。罪を憎み、人を疑い、悪を愛する、そんな者達の暗い嗤い。社会に何食わぬ顔で紛れ込んだ彼らが進むべき道とは?その先に待つのは天国か地獄か…。世間に露見していない殺人の証拠を持つという女・玲美に脅された男女・清春と敦子は彼女の母親の死の真相と消息不明の姉の行方を探すよう命じられる。狙われる命、脅かされる生活、秘密の死守と強奪の鬩ぎ合い。何もかも狂気染みている。が、しかし非難はできない。2023/06/27
sin
54
人間は考える獣だ。その思考は正義なぞとお題目を掲げて自分たちのどんな行為をも正当化する。犯罪は罪であって悪であるとは限らない、時代や国や立場によっても犯罪と認識されること自体変化する。そもそも怒りや恨みつらみといった主観的な判断で断罪してはならない。その為に法が在る。ここには法を逸脱して悪を排除した人々が描かれる。『マーダーズ』果たして彼らが裁く基準は全てが正義と云えるだろうか?私怨を紛れ込ませる人間はいないと云えるだろうか?現実から遠いようで最近の闇バイトを連想するならば現実と隣合わせの物語だ。2024/06/12
chiseiok
41
無理な人にはとことん無理なお話かと存じます。自分はうむむ、ど真ん中…からボール半分ずれた感じ?その要因はモブ系キャラの判別しずらさなんだけれども、モブはモブだしどっちでも良いかw。平々凡々な商社勤めのサラリーマン殺人者と、清廉でハートウォーミングな狂信者コミュニティの殲滅戦。都会の日常の何気ない瞬間に突然始まる暴力の応酬、痺れますね〜。登場人物の行動原理はお互いの利害のみ。正義?良心?なにそれ美味しいの?何でも武器にしちゃう阿久津さんもいかすけど、敦子さんの元旦那、上司の檜山係長、一真会の斉田、最高です。2024/04/30
FUKUIKE
11
★★★☆☆ スピード感がある作品なのにそのスピードにうまくついていけなかった。メインの3人の登場人物の今後が気になりながら読了!2025/01/06
Emkay
10
怨恨から完全犯罪による殺人を犯したという過去のある若い商社マンと、同じような過去のある女性警官に、自分の家族の蒸発・殺人の真相を追求する若い女性が接触。この3者の駆け引きをベースに、警察を巻き込みながら、真相究明を目指すミステリーアクション。3者の人物設定と同様、語られる犯罪の内容が荒唐無稽かつ陰湿すぎるし、登場人物が無駄に多い。が、文体にリズム感があり、展開も謎めいており、すいすい読めた。真相に迫るほど、カルト的な内容に驚く。2024/12/01
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