出版社内容情報
会員制読書倶楽部、Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)されたショートショート集。
書き出しの1行「黒猫を飼い始めた。」は、全員共通。2行目からはそれぞれの作家が自由に想像を膨らませ、生み出された26編。
「妻の黒猫」 潮谷 験
「灰中さんは黙っていてくれる」 紙城境介
「イメチェン」 結城真一郎
「Buried with my CAAAAAT.」 斜線堂有紀
「天使と悪魔のチマ」 辻 真先
「レモンの目」 一穂ミチ
「メールが届いたとき私は」 宮西真冬
「メイにまっしぐら」 柾木政宗
「ミミのお食事」 真下みこと
「神の両側で猫を飼う」 似鳥 鶏
「黒猫の暗号」 周木 律
「スフィンクスの謎かけ」 犬飼ねこそぎ
「飽くまで」 青崎有吾
「猫飼人」 小野寺史宜
「晦日の月猫」 高田崇史
「ヒトに関するいくつかの考察」 紺野天龍
「そして黒猫を見つけた」 杉山 幌
「ササミ」 原田ひ香
「キーワードは黒猫」 森川智喜
「冷たい牢獄より」 河村拓哉
「アリサ先輩」 秋竹サラダ
「登美子の足音」 矢部 嵩
「会社に行きたくない田中さん」 朱野帰子
「ゲラが来た」 方丈貴恵
「独り暮らしの母」 三津田信三
「黒猫はなにを見たか」 円居 挽
内容説明
はじめの1行はみんな同じ「黒猫を飼い始めた。」でも、2行目からはまったく予測不可能。小説って、やっぱりすごい!そう思わされること間違いなしの、26のサプライズ。小説を愛する人のための会員制読書クラブMRCで大好評のショートショート企画。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
304
「黒猫を飼い始めた」で始まるショートショート・アンソロジー、オススメは、「Buried with my CAAAAAT.」斜線堂有紀&「天使と悪魔のチマ」辻 真先&「スフィンクスの謎かけ」犬飼ねこそぎ&「猫飼人」小野寺史宜&「ササミ」原田ひ香です。どうせなら2/22発行(実際は2/20)で、222頁(実際は232頁)にして欲しかったにゃあ(=^・^=) https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=00003734592023/05/08
麦ちゃんの下僕
156
全て「黒猫を飼い始めた。」という1文から始まる26編のショートショート集。僕の中のベスト3は、『11文字の檻』にも収録されていて再読してもやはり面白かった青崎有吾さん、あの“歴史上の人物”も登場してホロッとさせる高田崇史さん、とにかく笑うしかない矢部嵩さんですね!意表を突く結末の斜線堂有紀さん・方丈貴恵さん、正統派“犯人当て”(←当然両方正解しましたよ!笑)の犬飼ねこそぎさん・森川智喜さんも好みでした♪︎ タイトルから結末が読めてしまう作品や、逆に結末の解釈を読者に委ねる作品が多かったのはちょっと残念…。2024/07/21
ひさか
152
講談社が運営する有料WebサービスMephistoReadersClubの 2022年2月14日〜8月22日に公開された豪華メンバーによる書き出し一緒のショートショート26編を2023年2月講談社から刊行。矢部さんのホラー登美子の足音のストレート感にドッキリ。小野寺さんの猫飼人のラストにもドッキリ。とはいえ、ショートショートによくあるアイデアで優とまでは行きませんが、合格圏内です。2023/07/31
モルク
134
(黒猫を飼い始めた)のフレーズで始まる26人の作家さんたちのショートアンソロジー。ファンタジーからホラー、ニアミス…さまざまな世界が広がる。アンソロジーはじめての作家さんとの出会いがあってこれもまた嬉しい。同じ書き出しでこんなにいろいろな世界が広がっていくものなのね。黒猫の可愛らしさ、ミステリアスな感じが満開。2024/04/25
mihya
121
『黒猫を飼い始めた』から始まるショートショートのアンソロジー。 黒猫が不吉な象徴として書かれていると凄くがっかりしてしまうのは、私の思い入れが強すぎるのか。 本当に猫のこと知ってるなと思う作品もあるが、あまり知らずに情報だけで書いてそうと感じるものも…。 とは言え、いずれも面白かった。2023/03/12