講談社学術文庫<br> 日本精神史〈下〉

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講談社学術文庫
日本精神史〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 600p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784065303047
  • NDC分類 121.02
  • Cコード C0121

出版社内容情報

長くヨーロッパの文化と思想を研究対象としてきた著者は、ここ20年ほど、日本の文化と思想の研究にとりくみ、その流れを歴史的に追跡してきました。その成果がついに一書にまとまったのが、本書です。題して、『日本精神史』。
「精神」とはなにか。
ヘーゲル研究者としてスタートした著者は言う。「あえて定義づければ、人間が自然とともに生き、社会のなかに生きていく、その生きる力と生きるすがたが精神だ」。
テキストとして残された思想はもとより、土器や銅鐸、仏像、建築、絵巻、庭園など、あらゆる文化を渉猟し、縄文時代から江戸時代の終わりまでを、一望のもとに描く、まさに畢生の大作です。
ただし、著者は、難解であることを潔しとしません。ヘーゲルのわかりやすい翻訳で脚光をあびたように、あくまでも流麗な文体で、明解に描いていきます。
思想も絵画も仏像も、ひとしく日本の精神の歴史としてとらえ、あらためて、日本とはなにかを問いかける清新な傑作と言えます。
上巻は三内丸山の巨大建造物から『正法眼蔵』まででした。建築、仏像、そして仏教思想の深まりが底流にあります。
下巻は、『新古今和歌集』『愚管抄』から『東海道四谷怪談』まで。
武士の思想や、わびさび、儒学、元禄文化、浮世絵と、中世から近世にかけて、日本人の精神は多様なうねりを見せつつ近代に向かいます。そのダイナミックな流れを鮮やかに浮き彫りにします。

【目次より】
第十九章 『新古今和歌集』と『愚管抄』
第二十章 『平家物語』
第二十一章 御成敗式目
第二十二章 「一遍聖絵」と「蒙古襲来絵詞」
第二十三章 『徒然草』
第二十四章 『神皇正統記』
第二十五章 能と狂言
第二十六章 鹿苑寺金閣と慈照寺銀閣と竜安寺石庭
第二十七章 山水画の神々しさ
第二十八章 茶の湯――わびの美学
第二十九章 装飾芸術の拡大と洗練――宗達と光琳
第三十章 江戸の儒学――伊藤仁斎と荻生徂徠を中心に
第三十一章 元禄文化の遊戯とさびと人情――西鶴・芭蕉・近松
第三十二章 南画とその周辺――池大雅と与謝蕪村
第三十三章 本居宣長
第三十四章 鶴屋南北『東海道四谷怪談』

内容説明

平安末期、滅びゆく貴族の輝きが生んだ『新古今和歌集』。鎌倉に誕生した武家政権の意識を御成敗式目に探り、一四世紀に起きた観阿弥・世阿弥父子による演劇史上の画期の美学を問う。江戸末期の悪の連鎖と虚無感の先に鶴屋南北は何を見たのか?文化として迸る人びとの精神のありようを、冴えわたる筆致で描き出す。豊穣なる五千年の旅の到達点へ!

目次

『新古今和歌集』と『愚管抄』―乱世を生きる貴族の誇り
『平家物語』―戦乱と滅びの文学
御成敗式目―新興武士の合理性
「一遍聖絵」と「蒙古襲来絵詞」―遊行と死と戦闘
『徒然草』―内省と明察と無常観
『神皇正統記』―敗北の書のリアリズム
能と狂言―幽玄と笑い
禅の造形美―鹿苑寺金閣と慈照寺銀閣と龍安寺石庭
山水画に宿る霊気―「那智滝図」と雪舟と「松林図屏風」
茶の湯―わびの美学
装飾芸術の拡大と洗練―宗達と光琳
江戸の儒学―伊藤仁斎・荻生徂徠を中心に
元禄文化の遊戯とさびと人情―西鶴・芭蕉・近松
南画とその周辺―池大雅と与謝蕪村
本居宣長―国学の立場
浮世絵の成立と展開―春信・歌麿・写楽・北斎・広重
鶴屋南北『東海道四谷怪談』―悪の魅力

著者等紹介

長谷川宏[ハセガワヒロシ]
1940年生まれ。東京大学大学院哲学科博士課程修了。大学闘争に参加後アカデミズムを離れ、在野の哲学者として活躍。とくにヘーゲルの明快な翻訳で高く評価される。ヘーゲルの翻訳として、『哲学史講義』『美学講義』『精神現象学』(レッシング翻訳賞、日本翻訳大賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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KAZOO

83
この下巻では、「新古今和歌集」から「東海道四谷怪談」などについての評論が収められています。やはりなじみのある「平家物語」や「徒然草」が読んでいてもわかりやすく、また能と狂言についての箇所や絵画の山水画あるいは南画についての論考が私には興味深いものでした。参考文献には私が以前に読んだ亀井勝一郎の「日本人の精神史研究」(全四巻)をかなり参照しているので私も再読しようという気になりました。この本の続編の近代編も読みたくなりました。2024/04/20

R

33
鎌倉後期から江戸時代に至るまでの美術、宗教、市井の人々の在り方からわかる日本人精神の変遷、成立が描かれていた。個人的な興味もあって、茶の湯の成立のあたりが大変興味深くて面白かったのだが、初期から見られていた歪みを好むというあり方が、大陸文化へのアンチテーゼとして確立され、日本固有の精神につながったというのは面白いところだと思う。仏教などの宗教観の広がりも市井の人たちの考え方に帰依するところが大きく、今につながる日本人ぽさというのがだんだんと形作られてきているようで大変面白かった。近代篇も読むべきか。2024/12/02

おひまな読者

2
下巻になると文献が増え、思想的な洞察も多くなりますけど、やはり文化史概説で精神史ではないですね。西欧思想史のように基軸となる概念の時代的な変遷をたどることは、著者でも難しいのでしょう。世阿弥、近松、南北を取り上げているのは著者らしいですが、劇世界に書かれた虚構はその時代の精神と言えるのでしょうか。2025/01/19

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