出版社内容情報
「悪人のままに生きなさい」
一度は読んでみたい『歎異抄』。
大きな活字と総ルビつき原文と、ていねいな対訳、著者による解説もたっぷり。
読みやすさ、わかりやすさNo.1の「すらすら読める」シリーズを文庫化。
わたしたちは憤るべきです。
『歎異抄』は、親鸞聖人の没後に、その教えが歪められ、曲解され、親鸞聖人の教えとは異なったものになっている現状を歎いてつくられた書物です。では、「歎く」というのは、どのような行為でしょうか。辞書によりますと、”歎く”は「深く悲しむ」とありました。ところが、ある辞書には、「悲しくいきどおる」という意味が出ていました。それを見て、わたしは気づきました。われわれは悲しむだけでは駄目なんだ。『歎異抄』を読むことは、憤ることなんだ、と。ーーひろさちや
内容説明
はびこる異端・邪教を歎き、弟子唯円が親鸞の語録を記したとされる歎異抄。思索の人、親鸞が辿り着いた境地とは。「他力」とは。「悪人」とは。努力と成果ばかり求められてきた現代社会に生きる我々こそ、知っておきたい歎異抄の世界。ひろさちやが明快にわかりやすく解き明かす。音読にも最適な原文対訳。
目次
(序文 窃かに愚案を廻らして、粗古今を勘うるに―「第一歎異抄」まえがき;第一段 弥陀の誓願不思議にたすけられまひらせて―念仏を称えようと思った瞬間に;第二段 おのおの十余ケ国のさかひをこえて―法然上人の教えを信じるだけ ほか)
『歎異抄』はどんな本か(法然べったりの親鸞;実践の人=法然、思索の人=親鸞;「非僧非俗」の道を歩んだ親鸞 ほか)
『歎異抄』をどう読むか(悪人について;往生について;『歎異抄』と現代人)
著者等紹介
ひろさちや[ヒロサチヤ]
1936年大阪市生まれ。東京大学文学部印度哲学科卒業、同大大学院博士課程修了。気象大学校教授を経て、大正大学客員教授、宗教文化研究所所長。『仏教の歴史』(全10巻)をはじめ、『仏教と神道』『日常語からわかる仏教入門』『仏教が教える人生を楽しむ話』『なぜ人間には宗教が必要なのか』『ポケット般若心経』など多数の宗教啓蒙書や人生論で幅広く活躍した。2022年4月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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