出版社内容情報
『捜さないでください。ごめんなさい。雪男』
新型コロナ蔓延による緊急事態宣言が発令された日、夫のユキオが失踪する。
結婚以来、秘宝のごとく彼に大切にされてきた乃亜は、職場のマツクラ食堂を訪ねるが手がかりなし。
占いでは「すでにこの世の人ではない」と言われる。
乃亜は食堂の立て直しを図り──。
普通の人々の普通の暮らしが愛おしくなる小説。
<文庫書下ろし>
内容説明
新型コロナ蔓延による緊急事態宣言が発令された日、夫のユキオが失踪する。結婚以来、秘宝のごとく彼に大切にされてきた乃亜は、職場のマツクラ食堂を訪ねるが手がかりなし。占いでは「すでにこの世の人ではない」と言われる。乃亜は食堂の立て直しを図り―。普通の人々の普通の暮らしが愛おしくなる小説。
著者等紹介
堀川アサコ[ホリカワアサコ]
1964年、青森県生まれ。2006年『闇鏡』で第18回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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シナモン
121
コロナ禍、食堂を営んでいた夫ユキオが失踪する。自他共に認めるお嬢様育ちの妻、乃亜はたちまち立ち行かなくなった生活と食堂の再建に奮闘するが…。かなり深刻な内容だけどドタバタで明るい。なのにどこか妖しくもあり。堀川さん独特の世界観を楽しめました。 2023/03/16
coolgang1957
46
堀川さんらしい、ありそでなさそな、ありそうもない話😝何のこっちゃです。ボーっと生きてる、チコちゃんに叱られるボクらが、新型コロナ騒動も収まりかけているこの頃(警鐘を鳴らしてる先生もいらっしゃいますが)にのんびりと読むには、ほっとするようなほんわか本でした。格差婚も大変ですね〜って人ごとです。人生にお悩みの方は、たまにはこんなんで癒されてくれたらええやんかと思います😅2023/04/06
のんちゃん
29
新型コロナによる緊急事態宣言が発令された日に夫ユキオに失踪された乃亜。乃亜は筋金入りのお嬢様であり、頭脳明晰だが生活力は0。その乃亜が一念発起し夫の潰した食堂を再建させ、夫の行方を探す物語。このプロットだと、小池真理子さんなら夫の別の顔を描きドロドロの展開に、原田ひ香さんならちょっと主人公に捻りを入れてお仕事小説に、という感じかなぁと。しかし、そこは堀川先生。なんとも浮世離れした主人公で物語もはぁ🤭と思う展開だった。こりゃあ、好みが分かれるお話だ。私は凄く笑わせてもらったし、まぁ、好きな方かな😅2023/07/25
ベローチェのひととき
21
妻から廻ってきた本。新型コロナ蔓延による緊急事態宣言が発令された日、夫のユキオが失踪してしまった、根っからのお嬢様である専業主婦の乃亜が主人公。乃亜が夫を探している際に知り合う人々がとにかく個性的。世間ズレしている乃亜との掛け合いがとても面白い。何度も吹き出してしまった。なんか吉本新喜劇を観ている様な感覚でした。2023/08/09
Karl Heintz Schneider
18
「捜さないでください。」これだけ書かれた手紙だけを残して、失踪したマツクラ食堂の店主のユキオ。妻の乃亜は、それまで働いたことのない箱入り娘。だが、夫の帰りを待ちつつ食堂を再開することに。夫の代わりに、潰れかけた食堂を再建する、そんな話かと思っていたら全然違った。ユキオが失踪した理由は確かに意外なものではあったけど、そこに至るまでの過程があっちに行ったり、こっちに行ったり。私はなるべくネガティブな書評記事は書かないようにしているのだが、本書は何と言おうか・・・とっ散らかったイメージが残った。2023/05/19
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