出版社内容情報
内藤 了[ナイトウ リョウ]
著・文・その他
内容説明
人呼びの204号室に誘われるな。這入ったが最後、命は無い。警視庁の秘された部署・異能処理班。霊視の青年・安田怜は、麹町のアパートで祓いの依頼を受ける。当日、住人は遺体で発見されたが警視正の指示はなぜか「なにもしないこと」。三婆ズとともに現地を訪れた怜が出会ったモノとは―。事件を解かず、隠蔽せよ。恐ろしくてやめられない、大人気警察×怪異ミステリ!
著者等紹介
内藤了[ナイトウリョウ]
長野市出身。長野県立長野西高等学校卒。2014年に『ON』で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞しデビュー。同作からはじまる「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズは、猟奇的な殺人事件に挑む親しみやすい女刑事の造形がホラー小説ファン以外にも支持を集めヒット作となり、2016年にテレビドラマ化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
183
シリーズ二作目。前作よりまとまりが良く感じられた。麹町と歌舞伎町の2本立て。麹町の怪異の正体を明かさないまま薄気味悪い展開が、ラヴクラフトを思わせてとても良い。この世と怪異のシームレス感がたまらない。普段歩いている町のそこら辺の路地から本当に入り込めそうで、見過ごされているような。2022/12/27
mint☆
144
シリーズ1作目「桜底」の冒頭だけネットで公開されていたのでそこだけ読んでこちらを読みました。怜くんがどうやってミカヅチに入ったのだけはわかった状態。何故か図書館にはこの本しかないんですよね。でもこれだけ読んでも面白い。そして怖い。人間には手を出せない"何か"がこの世にはある。ミカヅチメンバーの役割や人間関係がまたよくわからないのでやっぱり初めから読みたい。2023/01/11
タイ子
122
シリーズ第2弾。霊視の安田怜がメールで祓いの依頼を受ける。場所はビルの間の古~いアパート。何やらうごめくものが多数、メールの送信者は数日前に死んでいた。何が出ても不思議ではない作品なので、もはや驚きはないけど文中からも臭ってきそうな不快な感じと気持ち悪さ。一体このモノは…。もう一話も想像するだけで食欲が失せそう。だったら読むなと言われそうだが、つい先が気になり読んでしまう内藤作品。セクハラ男3人がホテルで得体の知れない女に殺される、最も無惨な方法で…。三婆ズ、今回も大活躍。眠る秘密が解かれるまでつづく…。2022/08/21
ケイ
109
自分の不満を周りにぶつける人はいるわね。そんな人は自分の墓穴を掘っているのだと言うのは、まさにその通り。ふたつめの話は、どうしても今のお笑い芸人の活動休止の件と被ってしまう。こうした場面がかつては2時間ドラマなどでよくあったように思う。無理やりの同意でも同意だとする非人間性。今回ばかりは怪異に味方したくなった。2024/01/21
Kazuko Ohta
86
同著者が書く好きなシリーズが次々と終わってしまうなかで始まったこのシリーズ第2弾。まだ今までのシリーズを超えるほどにはのめり込めませんが、霊視能力を持つがゆえに悲しい人生を送ってきた青年・怜のことをどんどん好きになっています。異能処理班はもちろんのこと、怜の周囲の人々がみんな個性にあふれて魅力的。自分が人を救えると思うことが実はどれだけ傲慢な考えなのかも思い知らされました。しかしこれ、想像力に富んだ人なら恐ろしい絵面まで浮かんできて結構衝撃的でしょうね(笑)。ホラー苦手なくせしてイメージ湧かない私は平気。2022/09/02
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