出版社内容情報
仁木雄太郎・悦子の素人探偵兄妹が巻きこまれた奇妙な連続殺人事件。
怪しげな電話、秘密の抜け穴、蛇毒の塗られたナイフ、事件現場に現れる一匹の黒ネコ。
好奇心溢れる悦子のひらめきと、頭脳明晰な雄太郎の推理が真相に迫っていく。
鮮やかなトリック、心和む文体。
江戸川乱歩賞屈指の傑作が新装版で登場!
内容説明
仁木雄太郎・悦子の素人探偵兄妹が巻きこまれた奇妙な連続殺人事件。怪しげな電話、秘密の抜け穴、蛇毒の塗られたナイフ、事件現場に現れる一匹の黒猫。好奇心溢れる悦子のひらめきと、頭脳明晰な雄太郎の推理が真相に迫っていく。鮮やかなトリック、心和む文体。江戸川乱歩賞屈指の傑作が新装版で登場!
著者等紹介
仁木悦子[ニキエツコ]
1928年東京生まれ。’57年『猫は知っていた』で第3回江戸川乱歩賞を受賞。「日本のクリスティ」と呼ばれ、人気推理作家となる。’81年、短編「赤い猫」で第34回日本推理作家協会賞を受賞。’86年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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aquamarine
66
昭和32年の第3回江戸川乱歩賞受賞作。推理小説がこの作品、受賞によって注目され始めたといってもいいのかもしれない。医院の二階に間借りすることになった仁木兄妹が巻き込まれる連続殺人事件。庭に防空壕があったりそこここに時代を感じられるものはあるが、秘密の抜穴と謎の電話、毒を塗ったナイフに猫、とぐいぐいひきこまれる上に、文章がとても読みやすい。今となってはこのような形は珍しくはないが、仁木兄妹のキャラも特徴的で惹かれるのでぜひ二人の登場する他の話も読んでみたい。2026/02/26
goro@the_booby
62
1957年実質的な第一回乱歩賞受賞作。題名は知ってましたが初めて読みました。今読んでも色あせない物語でした。兄と妹による探偵コンビもイノセントな雰囲気が良いしトリックも鮮やか。猫のチミが何を知っていたのか気になる方は是非ご一読を。解説で知った悦子さんの境遇にも驚きました。2024/12/19
森オサム
52
著者初読み。第3回江戸川乱歩賞受賞作。昭和32年の作品と言う事は66年前、流石に社会風俗や科学的捜査はクラシカルな雰囲気です。ただミステリーとして伏線の張り方や推理のロジックは、現代でも十分に楽しめる物だったと思います。古臭くて違和感が有る、と捉えずに、作中に名前の上がっていた英米の古典ミステリーを読むような感覚で接すれば良いかと。文章も読み易く、とても面白かった。上記の点にご留意の上、是非大らかな気持ちで読んで見て下さい、おススメです。2023/07/23
yumiha
50
ン十年ぶりの再読。『多すぎる証人』(天童真)の安楽椅子探偵岩井信一君が登場するそうだという情報につられた。でも、それらしき少年は登場するけれども、確認できなかった。残念。1957年の乱歩賞(作家としては初めて)作品だから、すでに死語(あるいは瀕死状態)のオート三輪とか防空壕とかテープレコーダーとか出てくるのがご愛敬。でも、最後の解決編に至る手掛かりがそれまでにちゃんと提示されていたこと、クリスティーばりのミスリードさせられる枝葉エピソードも納得できたことは評価できると思ふ。犯人の動機は、当時の道徳観か?2023/08/01
よるのもち
34
日本のクリスティと称されたのも頷ける、端正でクラシカルな本格ミステリ。大掛かりなトリックが使われているわけでも、衝撃的な結末が待ち受けているわけでもないのだが、あるべき方向へパズルのピースがはまっていくような小気味よさがある。50年代の作品だがリーダビリティは高く、むしろ年代を経て味わい深さが増しているような気がする。動機が結構とんでもない話で、ゾッとした。著者のことはほとんど知らなかったのだが、解説を読んでその経歴に驚かされた。2023/04/10




