出版社内容情報
熊谷 達也[クマガイ タツヤ]
著・文・その他
内容説明
小惑星の衝突であらゆる環境が破壊される。生存の危機に直面した人類は、他の星への移住を目指すものと世界各地のシェルターで生き残りをはかるものとにわかれた。分断と孤立の中、正体不明の遭難者が助けを求めてくる。そして、俺たちは何度でも生き返る―。永遠の命を得、160歳を超えて初恋の人を想う。宇宙のかなた、生命の起源にまで迫る、壮大な物語。
著者等紹介
熊谷達也[クマガイタツヤ]
1958年仙台市生まれ。東京電機大学理工学部卒業。’97年「ウエンカムイの爪」で第10回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2000年に『漂泊の牙』で第19回新田次郎文学賞、’04年に『邂逅の森』で第17回山本周五郎賞、第131回直木賞を受賞。宮城県気仙沼市がモデルの架空の町を舞台とする「仙河海サーガ」シリーズのほか、青春小説から歴史小説まで、幅広い作品に挑戦し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ウッディ
96
小惑星が衝突する近未来の地球、人工知能は衝突回避の方法を探りながら、人類は生き残りをかけて、未知なる星への移住と地下シェルターへの避難の準備を進める。衝突を回避できなかった人類は、身体を凍結保存して、バーチャルの世界で暮らし、意識や記憶を自由にロボットに移植できる世界の中で、宇宙と地下に引き裂かれた恋人がいた。ち密に練られた設定がリアリティのある壮大なSF小説、面白かったです。地球存亡の危機にあっても、希望を捨てない人の強さが描かれる人間小説になっていたのもよかった。2023/01/14
のぶ
93
熊谷さんの作品はほとんど読んでいるが、今回はまさかの本格SF小説。地球に小惑星が衝突し、あらゆる環境が破壊され、生存の危機に陥った人類は、他の星への移住を目指すものと世界各地のシェルターで生き残りをはかるものとにわかれた。本作はシェルターで生きる若者を描いているが、自分が日頃SFを読まないせいか、内容的には意味不明のところだらけ。一応最後まで読み通したものの、感想を書けるほどストーリーを理解したとは言いづらい。熊谷さんのプロフィールを確認したら、理系の大学の出身なのですね。でもSFはもう勘弁して下さい。2022/09/11
ゆみねこ
77
小惑星の衝突で滅亡の危機を迎えた地球。他の星への移住を目指したり全国各地にシェルターを作り生き残りをはかるもの。メガインパクトは想定以上のダメージを地球に与え世界中のシェルターは対立し分断した。肉体は滅んでも意識は残る世界、何度も生き返り巡り合う世界。読みにくいわけではないけれど、苦手な分野なので苦戦。2022/11/19
チャーリブ
56
著者初めてのSF小説。地球に小惑星が2つ!衝突することが分かった近未来。人類はAGI(汎用人工知能)デウスの助けを借りて人類存続のプロジェクトを実行します。一つは火星および系外惑星に移住するプラン、もう一つは地下シェルターに避難するプラン。地下シェルターに逃れた多くの人類は身体はコールドスリープ状態で、意識のみをコンピューターにアップロードして電脳空間で生活しながら地上に戻れる日を待っているという世界。エヴァや攻殻機動隊を思わせるようなアニメチックなストーリーで、あまり新味を感じませんでした。2023/01/20
coolgang1957
52
作者を読むのは10年ぶりくらいかな。びっくりしました、熊もマタギも猟銃も出てません😅SFでした。スペースオペラも、アルマゲドンも、電脳世界も、もしかしてガンダムやエヴァも…盛りだくさんで、もう圧倒されますね😄 哲学的宗教的にも思えるし、ダウンロードされた意識で動くことが生きてるっていうことになるのか考えさせられて、その上生身になった時のエロティックさも面白かった🧐最後2人?は神になったんですかねぇ。AGI のツクヨミはお釈迦さまか🤣2023/01/19