出版社内容情報
安曇野・穂高で地元神楽衆の舞い手が刺殺される。
遺体の耳は削がれ、「S」の血文字が残されていた。
数日後、二人目の被害者が。
死の間際、彼女は「黒鬼」と言い残した。
鵜飼見物に石和を訪れていた桑原崇と棚旗奈々は、
フリー・ジャーナリスト、小松崎に呼び出され、事件現場へ向かう。
筑前博多近郊の古代海人・安曇族が移り住んだという地で起きた
哀しい事件の因果を桑原崇が解き明かす。QED長編。
内容説明
安曇野・穂高の天祖神社の夏祭り直前に神楽衆の舞い手が怪死する。遺体の耳は削がれ、「S」の血文字が残されていた。数日後、二人目の被害者が。鵜飼見物に石和を訪れていた桑原崇と棚旗奈々は、友人・小松崎からの電話で事件に巻き込まれる。古代海人・安曇族が移住したという地で起きた哀しい事件の因果。
著者等紹介
高田崇史[タカダタカフミ]
昭和33年東京都生まれ。明治薬科大学卒業。『QED百人一首の呪』で、第9回メフィスト賞を受賞し、デビュー。歴史ミステリを精力的に書きつづけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミエル
36
前作と対になってる?色から紐解く裏歴史陰謀論笑 前回は白、今回は黒。古代史に隠された残虐さ、その渦中にいて理不尽に翻弄された民の子孫たちが登場というお約束の流れは一緒。ルーツが明らかな一族というのは、面倒なほど過去を断ち切れないのか?厄介そうな狭い世界の人間関係はフィクションでもげんなり笑 プライド高そうだし。今作はサスペンスパートがいつにも増して横溝正史的だっけど、歴史蘊蓄パートが丁寧な運びで長めだったので楽しめた。鵜飼が全国的に行われているとは知らず、と言うか鵜飼について知らなすぎたので興味がわいた。2024/09/19
hnzwd
19
QEDシリーズ。ここしばらく続いてる日本の神々に関する謎もいよいよ天皇家に迫りつつ。。今回は安曇野。海人。そもそも曇は"ずみ"なんて読まないよね、って所からみるみる寺社と神様達の話がするすると解きほぐされていくのがこのシリーズのいいところ。2022/12/28
ソラ
14
【読了】C ストーリー単体としてはそれほどでもないが、これは蘊蓄を楽しむシリーズなので問題なし。今回は天皇家のタブー的な話にも踏み込んでいて(個人的にも皇統の途絶・変更はあっただろうと思うが)こういう作品出しても良いんだとそのシリーズへの期待が高まった。2024/06/29
九曜紋
12
今回の舞台は長野県は安曇野。信濃国穂高神社には御船祭という船をモチーフにした例大祭があるという。海のない信濃の地になぜ船が?古代の海の民、海人、綿津見の苦難の歴史、朝廷とのかかわり。例によって主人公・桑原崇を通しての作者の蘊蓄満載、殺人事件の顛末は無理やり感ありありだが、これもこのシリーズならではと楽しむしかない。2024/05/21
naolog
9
久しぶりのQED、やっぱりこのシリーズが一番好き。同音異義語を変換したり、似た言葉への置き換えは現代でも行われていることですよね。崇が「またの機会に」送った話題をもっと知りたいですね。今回話題の安曇野よりもやはり宇佐に行きたくなりました。2022/09/30
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