出版社内容情報
水口 博也[ミナクチ ヒロヤ]
著・文・その他
小田 隆[オダ タカシ]
イラスト
木村 敏之[キムラ トシユキ]
監修
内容説明
体重160トンにも達する巨大なシロナガスクジラ。1000メートルもの深みにもぐることができるマッコウクジラ。海でくらすようになったクジラたちは、気が遠くなるような時間をかけてさまざまに体をつくりかえ、いまの姿になりました。さあ、クジラたちの5000万年の旅をのぞいてみましょう。
著者等紹介
水口博也[ミナクチヒロヤ]
写真家・ジャーナリスト。大阪府生まれ。京都大学理学部動物学科卒業。海生哺乳類を中心に、写真集や写真絵本、ノンフィクションなどを多数手がける。写真集『オルカアゲイン』で第22回講談社出版文化賞写真賞受賞。写真絵本『マッコウの歌 しろいおおきなともだち』で第5回日本絵本大賞受賞
小田隆[オダタカシ]
画家・イラストレーター。三重県生まれ。東京藝術大学美術研究科修士課程修了。専攻は油画と壁画。博物館のグラフィック展示、図鑑の復元画、絵本などさまざまな分野で活躍。京都精華大学マンガ学部教員。SVP会員、日本古生物学会会員、美術解剖学会会員、なにわホネホネ団団員
木村敏之[キムラトシユキ]
群馬県立自然史博物館生物研究係長(学芸員)。愛知県生まれ。名古屋大学大学院理学研究科修了。博士(理学)。専門は古脊椎動物学・鯨類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
88
科学知識絵本。読み聞かせ可能。いまから1億年前は恐竜の時代。9000万年前に魚竜が6600万年前に恐竜が姿を消す。5000万年前川辺にパキケタスがいた。4000万年前ムカシクジラのバシロサウスルがいた。2500万年前ヒゲクジラのエチオケタスが現れ、1500万年前にハクジラのスクアロドンが現れた。1000万年前~900万年前のリビアタンはメガドロンを襲った。マッコウクジラは今生きているハクジラの中では最大級▽かけがえのない命の奇跡がある。2022年刊2023/02/13
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
22
クジラの進化の絵本。先祖はパキケタス、耳の骨が現在のクジラと共通した特徴があることでわかった。クジラと言っても住む海中に適した進化を遂げている。マッコウクジラのように生きものを捕食したり、シロナガスクジラのようにナンキョクオキアミを捕食したりと様々。2022/10/12
ほんわか・かめ
21
進化は決してゴールではない。目指そうとして目指せるものでもない。与えられた環境の中での変化だということがとても良くわかる。同じクジラでこんなにも違う。人間が進化のトップと思いがるのは大きな間違いですね。〈2022/講談社〉2023/04/08
大粒まろん
19
エコロケーションの能力をもつようになった新しいクジラたちは、真夜中の海やにごった海、光のとどかない深海で、えものを追うことができるようになりました。ザトウクジラは三頭で地球一周のコミュニケートができるという話。ほんとかどうかは知らない。2024/08/30
遠い日
9
科学絵本ですが、絵が非常にすばらしい。5000万年にわたるクジラの進化を追う。哺乳類でありながら陸から海への進出で、体を作り替えなくては生き延びられなかったクジラたち。進化の一方向性の神秘を説く水口博也さんのあとがきがまたすばらしかった。今こうして生きて、クジラとともに地球上にいることが「奇跡」であると実感できます。2022/10/29