ブルーバックス<br> 「心の病」の脳科学―なぜ生じるのか、どうすれば治るのか

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ブルーバックス
「心の病」の脳科学―なぜ生じるのか、どうすれば治るのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 288p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065283639
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0247

出版社内容情報

【最新研究から見えてきた精神疾患のしくみと治癒への道筋】
・うつ病の脳では炎症が起きている?
・遺伝要因と環境要因、どちらの影響が強いのか
・統合失調症の幻覚は脳の神経回路の配線障害が原因?
・ロボットが自閉スペクトラム症の患者を支援する
・ゲノムの中を飛び回る遺伝因子が統合失調症を引き起こす?
・認知症薬でPTSDのトラウマ記憶を消せるかもしれない
・精神疾患の根治薬を実現するには …など

うつ病、自閉スペクトラム症・ADHDなどの発達障害、PTSD、統合失調症、双極性障害…
多くの現代人を苦しめる「心の病」は、脳のちょっとした変化から生まれます。
誰にでも起こりうるこの病は、何が原因で、
どのようなメカニズムで生じるのでしょうか?
様々な角度から精神疾患の解明に挑む研究者たちが、研究の最前線をわかりやすく解説。
そのしくみから「治る病」にするための道筋まで。

■主な内容
第1章 シナプスから見た精神疾患 ~「心を紡ぐ基本素子」から考える:林(高木)朗子
第2章 ゲノムから見た精神疾患 ~発症に強く関わるゲノム変異が見つかり始めた:久島周
第3章 脳回路と認知の仕組みから見た精神疾患 ~脳の「配線障害」が病を引き起こす?:那波宏之
第4章 慢性ストレスによる脳内炎症がうつ病を引き起こす? ~ストレスと心と体の切っても切れない関係:古屋敷智之
第5章 新たに見つかった「動く遺伝因子」と精神疾患の関係 ~脳のゲノムの中を飛び回るLINE-1とは :岩本和也
第6章 自閉スペクトラム症の脳内で何が起きているのか ~感覚過敏、コミュニケーション障害…様々な症状の原因を探る:内匠透
第7章 脳研究から見えてきたADHDの病態 ~最新知見から発達障害としての本態を捉える:岡田俊
第8章 PTSDのトラウマ記憶を薬で消すことはできるか ~認知症薬メマンチンを使った新たな治療のアプローチ:喜田聡
第9章 脳科学に基づく双極性障害の治療を目指す ~躁とうつを繰り返すのはなぜか:加藤忠史
第10章 ニューロフィードバックは精神疾患の治療に応用できるか :柴田和久
第11章 ロボットで自閉スペクトラム症の人たちを支援する :熊﨑博一
第12章 「神経変性疾患が治る時代」から「精神疾患が治る時代」へ :勝野雅央
 
・ビッグデータ解析から精神疾患に迫る:橋本亮太
・計算論から精神疾患を捉える方法:磯村拓哉、高橋英彦
・脳神経系のエピジェネティクスと「心の病」のつながり
・ヒトiPS細胞を使って精神疾患を研究する方法:中澤敬信
・複雑性PTSDとは
・適応障害とうつ病の間

内容説明

うつ病、自閉スペクトラム症・ADHDなどの発達障害、PTSD、統合失調症、双極性障害…多くの現代人を苦しめる「心の病」は、脳のちょっとした変化から生まれます。誰にでも起こりうるこの病は、何が原因で、どのようなメカニズムで生じるのでしょうか?さまざまな角度から精神疾患の解明に挑む研究者たちが、研究の最前線をわかりやすく紹介。そのしくみから「治る病」にするための道筋まで。

目次

第1部 「心の病」はどこから生じるのか?(シナプスから見た精神疾患―「心を紡ぐ基本素子」から考える;ゲノムから見た精神疾患―発症に強く関わるゲノム変異が見つかり始めた;脳回路と認知の仕組みから見た精神疾患―脳の「配線障害」が病を引き起こす?)
第2部 脳の変化が「心」にどう影響するのか?(慢性ストレスによる脳内炎症がうつ病を引き起こす?―ストレスと心と体の切っても切れない関係;新たに見つかった「動く遺伝因子」と精神疾患の関係―脳のゲノムの中を飛び回るLINE‐1とは;自閉スペクトラム症の脳内で何が起きているのか―感覚過敏、コミュニケーション障害…さまざまな症状の原因を探る;脳研究から見えてきた注意欠如・多動症(ADHD)の病態―最新知見から発達障害としての本態を捉える)
第3部 「心の病」の治癒への道筋(PTSDのトラウマ記憶を薬で消すことはできるか―認知症薬メマンチンを使った新たな治療のアプローチ;脳科学に基づく双極性障害の治療を目指す―躁とうつを繰り返すのはなぜか、正しく診断するにはどうすれば良いか;ニューロフィードバックは、精神疾患の治療に応用できるか―脳活動を誘導して症状を緩和する;ロボットで自閉スペクトラム症の人たちを支援する―人間にはできない早期診断・適切な支援が可能に;「神経変性疾患が治る時代」から「精神疾患が治る時代」へ―「前触れ症状」を見出して根本治療を確立する)

著者等紹介

林(高木)朗子[ハヤシタカギアキコ]
理化学研究所脳神経科学研究センター多階層精神疾患研究チームチームリーダー。1999年、群馬大学医学部医学科卒業。同大学大学院医学系研究科に入学し、2005年に修了。博士(医学)。その後、ジョンズ・ホプキンス大学、東京大学などを経て、2019年より現職。新学術領域研究「マルチスケール精神病態の構成的理解」(2018~2022年度)の領域代表を務める

加藤忠史[カトウタダフミ]
順天堂大学大学院医学研究科精神・行動科学主任教授。1988年、東京大学医学部卒業後、同附属病院にて臨床研修。滋賀医科大学附属病院精神科助手、東京大学医学部精神神経科講師などを経て、2001年、理化学研究所脳科学総合研究センター(当時)精神疾患動態研究チームチームリーダー。博士(医学)。2020年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

119
科研「マルチスケール精神病態の構成的理解」の研究グループの脳科学研究を12章に分け、それぞれのリーダーが基礎から理解できるように紹介している。精神疾患の原因の多くが脳に由来すると考えられているが、神経病理学的に異常は見られず、永らく謎とされてきたが、シナプスの不具合が原因と推測されている。その手法は、光遺伝学、コネクトーム、脳内炎症、ゲノム変異、転移因子LINE-1など多くのアプローチが見られるようになった。神経変性疾患が治る時代が始まったと言われる2010年代、精神疾患も解明される日も近いのだろうか。2023/03/18

ゆいまある

110
最新の脳科学から精神疾患を理解し、新たな治療法を模索する試み。最先端の研究者に科学ライターがインタビューしてまとめているので難解な内容も平易な文章で書かれており理解しやすい。今のところ精神科医が症状から曖昧につけている診断名だが(実感として、医学ぽくなくて嫌だ)、ゲノム解析と画像のビッグデータを使って新たな診断を行い、遺伝子解析からオーダーメイドの薬物療法に結び付ける試みや、自閉スペクトラムの脳内で何が起こっているかなど。20年後には全く新しい疾病分類や治療法が出ていそう。読み返したい。2023/04/27

チャーリブ

40
公立小中学校の通常学級で発達障害の疑いのある児童生徒は8.8%、1クラスにその傾向の人が3〜4人はいる計算となります。従来は「心の病」と考えられていた発達障害や精神疾患ですが近年は脳科学の知識や技法が病気の治療や原因の分析に使われているとのこと。興味深かったのは、ASD(自閉スペクトラム症)の子どもは人間よりもロボットのほうがコミュニケーションを取りやすいという話。ひょっとして彼らのほうが未来適応的かもしれませんね。「パーフェクト・デイズ」の主人公を思い出しました。2024/02/14

岡本正行

39
 また読みたい。図書館で借りて詠んだが、そのうち自分で購入して読みたいと思う。内容的に、なるほどそうだったのかということもあった。特に、私には心の病を持つ娘がいる。主治医も、この病気は治らないと断言している。精神疾患が物理的な疾病であれば、手術や投薬によって治るはずではないか、医学の限界であろう。それは医学の進歩を待つしかない。私たち親子の生きている間には無理、他の病気でもそうだろう。その一端を理解させてくれるいい本であったことは確かであると思います。今頃、仮に治癒しても、普通の人間にはなれない哀しさも。2023/07/22

morinokazedayori

39
★★★★発達障害や精神疾患などを研究する、最前線の脳科学者達による執筆。詳細な専門用語については一読しただけでは消化不良なものの、全体として、医学が発達すれば様々な病気も症状も「治る」「発症させない」時代がくるのだという、希望や意欲が伝わってくる。2023/05/04

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