出版社内容情報
青羽 悠[アオバ ユウ]
著・文・その他
内容説明
何かを「好き」と言える人を眩しく感じる隼人、「女の子との遊びはクレーンゲームみたいなもの」と言ってみせる大地、高校時代までは、周囲から認められて自信を持っていた和弘、仲間が何に苦しんでいるのか分からず、寄り添えない自分に絶望するB―。「なりたい自分」に向かってひとり藻掻く、“大人未満”の4人の物語。
著者等紹介
青羽悠[アオバユウ]
2000年愛知県生まれ。2016年、『星に願いを、そして手を。』で第29回すばる新人賞を史上最年少で受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
美紀ちゃん
100
「茜さす」を先に読んだので登場人物がわかり、読みやすかった。 若者の心の葛藤。 世の中の色々なことでモヤモヤしていて辛い。 音楽も聴いた。 作るの大変だったろうなぁと思う。 企画は面白いけど、ストーリーが弱いかも。 淡々としていて共感しにくい。2022/08/24
えみ
74
染まれない自分、埋まらない魂。若者たちの繊細で定まらない心を悲愴から滲み出る一種の美しさと捉えるように、微かな怯えとして描かれている。迷いや不安は劣等感、嫌悪感、罪悪感となって彼らのひとりひとりの物語として静かに、そして冷たく、鋭利に私の元へ届けられた。それは始まりなのか終わりなのか…誰にも同調できない孤独な心が内なる叫びとして空気を震わす。若者たちが自分の中の本当の姿と向き合うまでの5話収録の短編集。大人になる一歩手前で急に道に迷うような戸惑いを思い出し、胸の奥がチリっと痛んだ。その動揺には覚えがある。2022/08/11
えんちゃん
71
子ども時代から大人へ。その間にある大学生という中途半端なアイデンティティ。軽い。薄っぺらい。くだらない。何者でもない。どいつもこいつも魅力のない若者ばかり。でもやっぱりこういう無人間期間も、大人になるためには必要なのかな。大切なのはそこから何か変われるか。共感なんて全くないよ。だってこれは若い著者が描いた等身大の若者群像劇だから。中年ではなく20代の若者向け。2022/12/20
ででんでん
69
良いのだが私には難解だったかな(青春から遠くまでやってきすぎたからか、もしや) 女性側から描かれた真下さんの作品のほうが共感でき楽しめたように思う。2022/08/29
ひらちゃん
59
男子大学生の苦悩。何も感じない、自分はどこにいる、未来はどこに向かっている。彼らは自由なのになぜか窮屈に思えた。若いってことは、それだけで無限に感じられる先に不安も抱えてる。上手くいかない事のほうが多いんだよ。同じくらいの年代を感じ取って書いたんだろうな。表現力はやっぱり素晴らしくて唸ってしまう。対になる「茜さす日に嘘を隠して」も読んでみたい。2022/09/17
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