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出版社内容情報
2003年にヒトゲノムの解読が完了したが、これで「遺伝子」がわかったのかというとそうではない。DNAにコードされている遺伝子の構成が判明したことで、ヒトゲノムの複雑さがかえって判明してきた。また、DNAに遺伝子はコードされているが、それらは非コード配列やそのコピーである多様なRNAなどによって、たくみに制御されていることがわかってきた。「遺伝子」とは、それらの制御機構を抜きにしては語れないし、「遺伝子」の概念は新たなステージで考える必要があるのではないだろうか?
本書では、メンデルの実験から、ワトソン、クリックによる二重らせんモデルの発表など、「遺伝子」をめぐる科学史を追いかけながら、「遺伝子」の正体を問い続ける。ゲノムの解読は終わりではなく、「遺伝子とは何か?」という、古くて新しい問いとその答えをめぐる研究の始まりであることを明らかにする野心的な一冊。
内容説明
ヒトゲノム解読の結果、タンパク質をコードする遺伝子は全ゲノム配列のわずか1.5%にもかかわらず、ゲノム配列の約70%の領域はRNAに転写されている。RNA新大陸の発見である。それとともに、エピジェネティクスよる獲得遺伝の復権は、「遺伝子」をどう変えたのか―!?遺伝子の謎に挑み続けた150年の研究と、さらにその先を語りつくす!
目次
序章 遺伝学前史
第1章 遺伝学の夜明け
第2章 「遺伝子」の誕生
第3章 「遺伝子」の「正体」
第4章 解き明かされた「生命の秘密」
第5章 新たな混乱の始まり
第6章 RNAが開く新時代
第7章 DNAを越えた遺伝子
第8章 遺伝子とは何か
終章 遺伝子に関する一考察
著者等紹介
中屋敷均[ナカヤシキヒトシ]
1964年、福岡県生まれ。1987年京都大学農学部卒業。博士(農学)。現在、神戸大学大学院農学研究科教授(細胞機能構造学)。専門分野は、植物や糸状菌を材料にした染色体外因子(ウイルスやトランスポゾン)の研究。趣味は、将棋、山歩き、テニス等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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trazom
アキ
ひろき@巨人の肩
やいっち
kan