講談社文庫<br> 海蝶―海を護るミューズ

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講談社文庫
海蝶―海を護るミューズ

  • 吉川 英梨【著】
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 講談社(2022/04発売)
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  • サイズ 文庫判/ページ数 448p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784065276129
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報



吉川 英梨[ヨシカワ エリ]
著・文・その他

内容説明

海上保安庁初の女性潜水士・忍海愛。男性の同僚に比べて体力も技術も劣るが、誰にも負けない観察力の持ち主だ。釣り船転覆事故を受け、潜水班を乗せた巡視船ひすいが八丈島へ急行。初めての海難対応の焦りで命の危機が迫る中、愛は沈む船に奇妙な違和感を覚える。それは海保を震撼させる事件の始まりだった。

著者等紹介

吉川英梨[ヨシカワエリ]
1977年、埼玉県生まれ。2008年に『私の結婚に関する予言38』で第3回日本ラブストーリー大賞エンタテインメント特別賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナルピーチ

142
女性初の海保潜水士となった“忍海愛”。待ち受けていたのは同僚や家族からの否定的な言葉や態度。「女性に潜水士が務まるのか」前例のない挑戦に挑むさなか、彼女の前にとある一大事件が発生する…。フィクションとは思えない程に圧倒される海上での臨場感と緊張感。加えてあの大震災の描写がリアルを突き付ける。震災で背負ったトラウマが足枷となり彼女を苦しめる。それでも苦悩と葛藤を乗り越え深まる仲間達との絆、そして『正義仁愛』の精神が“家族愛”を強固にしていく。読み進める度に胸が熱くなるハートフルな物語にとにかく感動した!2022/08/29

よっち

35
女性初の潜水士として注目を集める横浜海上保安部所属・忍海愛。兄は特殊救難隊、父もベテラン海保潜水士で血筋は折り紙付きの彼女が、初めてならではの苦難や過去にも向き合ってゆく物語。東日本大震災に遭遇し目の前で母を失った愛。それをきっかけにバラバラになってしまった家族や、女性初の潜水士「海蝶」として働く彼女や周囲の戸惑いもあって、初めての任務がまたとんでもない事件でしたけど、苦難にぶつかって葛藤しながらも、行くも地獄戻るも地獄の道を突き進む覚悟を決めた愛がようやく大切な絆を取り戻す姿がとても印象的な物語でした。2022/05/01

えみちゃん

33
これも文庫化されるのを楽しみに待っていたんですよぉ~。お仕事小説は大好きですが海上保安庁が舞台のお話はさすがに初めてです。しかも初の女性潜水士が主人公なんだって!男性でも大変な仕事。それを体力的にも劣る女性が任官するとは・・。吉川さんの描くヒロインだからきっといずれ<13階の女>にも勝るとも劣らない逸材となることだろうけど・・っということで読み始めたワケですが・・。どんな職業でも女性初となると注目を集めます。明らかに体力的に劣る愛が男たちの中に混じって訓練するとなると風当たりが強くなります。特に彼女の場合2022/05/26

やんちゃジジイ

29
久々に感動して涙が出た。2022/07/04

伊織

19
お、面白かった。女性版海猿改め海蝶。体力面でもハードだし、前例がないぶん就業環境だってお世辞にもいいとは言えない。そして主人公愛自身も問題を抱えてる。その中で起こる事件に対処するが探索中の愛の行動により、事件は意外な方向へ…って最初から最後まで目が離せなくて一気読み。震災は何年経とうが刻みつけられたまま。その様が苦しいし、でもそれだけじゃなく家族・仲間に支えられている愛の背中を応援したくなった。続編もあるようなのでそちらも読みたい!2023/04/05

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