出版社内容情報
大友克洋が22、23歳の頃、1976ー1977年にかけて制作した12篇の短編漫画を発表順に収録した作品集。1979年に奇想天外社より発行された、著者初の単行本となる短編集『ショート・ピース』(1984年に双葉社より復刊)の収録作を中心に、綺譚社より発行された単行本『GOOD WEATHER』(1981年)より2篇、双葉社の『ハイウェイスター』(1979年)より表題作を含む3篇を収録。単行本初収録の作品はないが、前出の単行本はいずれも絶版のため、現在は本書でしか読めない作品ばかりである。もちろん収録作は全て、オリジナルの原画から起こした最新のデータを元に、経年劣化した箇所を修復のうえ、上質の紙に印刷したハイクオリティ仕様。さらに従来版よりもサイズアップした判型による読書体験は、収録作の未読・既読を問わず、読者にとって鮮烈な「作品との新たなる出会い」となるだろう。着彩原稿は全てカラーにて再現した完全版!
内容説明
1976ー1977年にかけて制作した12篇の短編漫画を発表順に収録した作品集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねりわさび
87
全集3冊目。1976から1977年まで作画された短編漫画を所載している。夢の蒼穹は初見だったのですが構図の取り方が独特で、大友克洋氏が楽しんで描いている様子が伺えます。70年代の風景画集として読んでも遜色なし。面白かったですね。2024/02/01
ぐうぐう
29
『OTOMO THE COMPLETE WORKS』で再読する『ハイウェイスター』。1976年の春から1977年の夏にかけて、約1年間に発表された作品が収録されている。画、構成、演出、ストーリーと、試行錯誤の痕跡があからさまに見て取れるが、その試行錯誤ですら面白く読めてしまうのだからたまらない。大友にとって、あくまで試行錯誤の場なわけだから、アメリカンニューシネマであったり、カート・ヴォネガット・ジュニアであったりと、元ネタからの影響もまるで隠す必要がなかったのが清々しい。(つづく)2022/05/28
kentaro mori
2
とにかく黒ベタの使い方。特に「夢の蒼穹」。p15左下のコマの黒い線はなんだろうか?●青空がね・・・とっても印象的なんだよ うん/青空?/うん すごく青くてすごく高いんだ/そういえば空が青いなんて事すっかり忘れてたわね2023/04/12
キュー
1
古い作品だから描かれた時代を加味して考えて読んだ方が楽しめるとは思うけどもそう考えて読んでも正直あまり面白いと思う作品があまり無かったというか感じられたかな。まぁ試行錯誤の途中と本人が言っている時代の作品だからしょうがないのかな。それでもSF的な設定の作品は面白いと思えたかも。あと表題作は良かったかな。実写にしても面白そう。青空をベタで表現するというのはやっぱりこの人は絵の才能があるんだなぁと感じさせられたエピソードだな。2024/11/15
在日宇宙人
1
昭和50年代の10代の「カッコいい」が今から見るとキツくして仕方ない。 表題作は良かったけど。2022/11/17