講談社選書メチエ<br> SNS天皇論―ポップカルチャー=スピリチュアリティと現代日本

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講談社選書メチエ
SNS天皇論―ポップカルチャー=スピリチュアリティと現代日本

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  • サイズ 46判/ページ数 272p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065271346
  • NDC分類 288.41
  • Cコード C0339

出版社内容情報

生前退位から令和改元フィーバーの陰で、この国では何が起こったのか?
スマホの中の象徴天皇制を問い、「生前退位」から令和改元の言説空間を鋭く分析する、日本でもっともビビッドな表象文化論!

SNSでは皇太子とのツーショット写真が投稿され、天皇は時に「かわいい」キャラクターとして愛でられる一方、スピリチュアリティへの欲望をかき立てている。
そうした時代に明仁天皇は、「おことば」の発信によって「弱者政治【マイノリティ・ポリティクス】」という言説戦略をとった。
誰もが表象の消費者であり、同時に表象の生成者ともなり得る「ポスト・グーテンベルク」時代に、わたしたちは天皇(制)とその表象をいかにして問うことが可能なのか。本書はその試みである。

[本書の内容]
序章 表象の集積体としての天皇(制)研究―その可能性と限界
第一章 「おことば」の政治学
 1映像表現としての「おことば」を読み解く 
 2語りの戦略性―「弱者」としての自己表象と「寄り添い」のディスクール 
 3語り手の欲望―アリバイとしての宗教的超越性の語りと永続性への欲求 
第二章 狂乱と共犯―令和改元におけるメディア表象をめぐって
 1政府による「政治的利用」の成功
 2皇室による異議申し立てとその欲望、実質的共犯 
 3政府と皇室の共犯関係
 4マスメディアの狂乱と不安、SNSの充満とノイズ 
第三章 ポップカルチャー天皇(制)論序説
 1皇室によるポップカルチャー消費―ゆるキャラ・初音ミク・アイドル 
 2ポップカルチャーによる皇室消費―現代天皇小説・天皇マンガ考 
 3 monstrum としての『シン・ゴジラ』 
第四章 「スピリチュアル」な天皇をめぐる想像力―瑞祥・古史古伝・天皇怪談
 1令和「瑞祥」と規範逸脱の可能性
 2雑誌『ムー』における「オカルト天皇」言説 
 3現代天皇怪談、その異端性と批評性 
第五章 「慰霊」する「弱い」天皇の誕生―一九九四年小笠原諸島行幸啓の検討から
 1慰霊の宛て先 
 2訪問意図の読み替え 
 3「弱い天皇」の誕生 
終章 SNS時代の天皇(制)を問うこと
※第四章の一部は、青弓社刊『〈怪異〉とナショナリズム』(怪異怪談研究会監修、茂木謙之介ほか編著、2021年)を基とする。

内容説明

SNSでは皇太子とのツーショット写真が投稿され、天皇は時に「かわいい」キャラクターとして愛でられる一方、スピリチュアリティへの欲望をかき立てている。そうした時代に明仁天皇は、「おことば」の発信によって、「弱者政治」という言説戦略をとった―誰もが表象の消費者であり、同時に表象の生成者ともなり得る「ポスト・グーテンベルク」時代の中で、生前退位から令和改元フィーバーのメディア表象まで、現代日本と天皇(制)の「リアル」を描き出す!

目次

序章 表象の集積体としての天皇(制)研究―その可能性と限界
第1章 「おことば」の政治学
第2章 狂乱と共犯―令和改元におけるメディア表象をめぐって
第3章 ポップカルチャー天皇(制)論序説
第4章 「スピリチュアリティ」とオカルト―瑞祥・古史古伝・天皇怪談
第5章 「慰霊」する「弱い」天皇―一九九四年小笠原諸島行幸啓の検討から
終章 SNS時代の天皇(制)を問うこと

著者等紹介

茂木謙之介[モテギケンノスケ]
1985年、埼玉県に生まれる。東北大学大学院文学研究科人間科学専攻宗教学研究分野博士課程前期二年の課程および東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。現在、東北大学大学院文学研究科准教授。博士(学術)。専攻は、表象文化論・日本近代文化史・メディア史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Toska

19
「表象の集積体」としての天皇(制)に真正面から挑んだ意欲作。ポップカルチャーにまで手を差し伸べ、己を弱者と演出することさえ厭わない明仁天皇の才覚と努力は、平成流の天皇像を確立する上で巨大な成功を収めた。だがこのスタイルは時として想定外の副反応を引き起こす諸刃の剣になりかねない、というのが著者の見立て。一口にポップカルチャーと言っても、ゆるキャラやボーカロイドなど無害で制御可能なものばかりとは限らないのだ。とりあえず『レッドマン・プリンセス』という怪作は読んでみたい。2025/03/20

Tom

5
まずこういうものを読むとき、「著者は天皇制についてどう思っているのかな」というのが非常に気になる。単純に、賛成なのか否定なのかという点において。俺はゴリゴリの否定派なので、できれば天皇制についてボロクソに書いてあったらいいな、という欲望がある。読んでいくうちに、もはや賛否の二元論で語れるような状況じゃないんだってことがわかってくるし、そんな単純な本でもない。天皇(制)との共犯関係が、あらゆる場面において成立してしまうような日本が息苦しい。平成以降の皇室に見られる「弱者」に寄り添うイメージ。→2023/06/28

あさ

4
2010年代以降の天皇(制)のメディア表象について論じた本。改元フィーバーが見ていてめちゃくちゃキツかった身なので、第二章が特におもしろかった(引用されているツイート等はやはり見ていてつらくなるが)。『シン・ゴジラ』を天皇の不在から読み解いたり、「天皇怪談」が天皇の戦争責任を暴露してしまうものとして解釈できるなどの話がとてもおもしろかった。天皇制、マジで無理。ほんと嫌い。2022/07/21

たろーたん

2
知らなかったが、天皇って思った以上にポップカルチャーと親和性が高いのね。ゆるキャラとコラボをしていたり、ウルトラマンとコラボをしていたり。さらには嵐やEXILEが天皇の前でパフォーマンスをしていたりする。嵐は2019年に天皇陛下御即位の時に正装で演奏している。また、天皇の漫画も結構あるようだ。2025/04/16

hirokoshi

1
小泉明郎《空気 #1》、もしこれだけ観ても意図が理解できなかっただろうから、この本をきっかけに知られて良かった。漫画「レッドマン・プリンセス」もすごい。初めて見る 漢字や言葉が少なくなかったので読むのに難儀したけど、天皇の存在に視点を置いた「シン・ゴジラ」は新鮮だしおもしろかった。著者が「おことば」を音声だけ聴いた後に映像でも見て驚いたというエピソードは、映画「三島由紀夫vs東大全共闘」を観た人が、「あのやりとりあんな雰囲気だったんだ。(言葉は同じだけど)本の印象と全然違う」と話していたのを思い出した。2024/10/24

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